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連載
法社会学者・河合幹雄の法痴国家ニッポン【35】

「日本国民は死刑賛成」に潜む“世論”のマジック

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法と犯罪と司法から、我が国のウラ側が見えてくる!! 治安悪化の嘘を喝破する希代の法社会学者が語る、警察・検察行政のウラにひそむ真の"意図"──。

今月のニュース

闇サイト殺人主犯死刑執行
2015年6月、法務省は、07年に闇サイトで知り合った2人と共謀して女性(当時31)を殺害した、いわゆる“闇サイト殺人事件”の主犯格である神田司死刑囚(44)の刑を執行。死刑の執行は14年8月以来10カ月ぶり、第3次安倍政権発足以来初めて。本文の通り日本では、国民の約8割が死刑制度の存置を支持しているとされ、年間数人~十数人の死刑が執行され続けている。

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『世論という悪夢』(小学館101新書)

 今回は前々回に引き続き、日本の司法の象徴的刑罰である死刑について考察します。中でも中心的に論じたいテーマが、死刑制度の存廃についての国民の意識に関する問題です。

 おそらく皆さんは、メディアなどを通じて、次のような認識を持っていらっしゃるでしょう。すなわち、世界的な趨勢として死刑制度が確実に廃止の方向へ進む状況にあっても、日本の国民の大多数が、死刑制度の存置に賛成している、と。確かにわが国は、EU加盟28カ国に代表される死刑廃止国が世界の主流となる中、アメリカや中国、北朝鮮、イスラム諸国などと並び、継続的に死刑を執行している約20カ国のひとつに数えられる。また世論調査においても、毎回のように死刑存置派が全体の約8割を占める結果が出ている。そうした状況から巷では、「日本の国民の多くが死刑存置派であるのに対し、ヨーロッパの人々は人権意識が高く死刑廃止派が多い」という言説が広く信じられているようです。

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