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お騒がせ男の”最初で最後の懺悔録”──高須基仁 の「全摘」 No.16

矢沢永吉と再会を夢見るジョニー大倉、人間廃業の清水健太郎、還暦男のそれぞれの悲劇

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──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

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「サイゾー」で対談した時(09年)のジョニー。この時も、キャロルへの想いを切なく語っていた。ツルツル頭で会見するという覚悟の裏側には、「永ちゃん、こっち向いてよ」という願いが込められているに違いない!

 ジョニー大倉が肺がんで入院中と6月17日付のスポーツ報知がスクープした。実は、この記事を仕掛けたのは私である。6月上旬深夜12時頃、ジョニーから電話があった。「肺がんになりました。明日から抗がん剤を投与されます。あと1カ月で危ないと思います」とゼエゼエ声で言う。「ふざけるなよ、まだ還暦じゃないか、くたばるわけないよ」と励ましたが、「高須さん、死ぬ、死ぬ……」とそればかり。電話を切り、すぐに奥さんに電話した。「寂しくて病室から電話したのだろう」と言う。病状は深刻らしい。それから毎晩12時すぎにジョニーから電話がある。「がんのことをどこかで発表してくれ。抗がん剤で髪が全部抜けたら記者会見をしたい」と言う。

 リーゼントのロックンローラーがスキンヘッドで公の場に出るというのは、もう“覚悟”が決まってるということ。私はジョニーが巨人ファンであることを思い出し、スポーツ報知の文化部長と局次長に相談した。報知は「AKB48のネタを書いても、まったく売り上げに関係ない。スポーツ紙を買う中高年男性にとって、ジョニーの病状は気になるはず。ぜひ記事にしたい」と取材を快諾。6月16日、記者と共に病院に向かった。

 ジョニーは、少し髪は抜けていたがそう痩せてはいなかった。だが、顔はがん特有の黒さがあった。下半身の病気もあるらしい。満身創痍で約1時間の取材に応じ、「俺はまだ死ねねえ。治療に1年かかるけど、治ったらやりたいことがあるんだ」と語った。

 ジョニーの言う「やりたいこと」とは、キャロル再結成にほかならない。キャロルは矢沢永吉のものではない、少なくとも5割は自分のものだという思いがあるのだろう。

 75年、キャロルは解散した。矢沢と決裂した理由は、ジョニーが矢沢の出自について“言ってはならないこと”を言ったからだ。ジョニーはいわば“リッチ在日”である。一方、矢沢は……。キャロル以前、ジョニーは、青山で遊び、戸川昌子さんのシャンソンバー「青い部屋」で歌い、あらゆるエロスの洗練を受けていたらしい。矢沢はキャバレーで働いて成り上がった。

 解散後、ジョニーは俳優の道に進んだ。映画『遠雷』で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を獲り、『戦場のメリークリスマス』でもいい演技を見せた。ここまでは、矢沢に勝っていた。だが、87年にホテル7階のベランダの手摺りで懸垂中に転落し、全治6カ月の重傷を負い、文字通り転落。矢沢が上がったのではない。ジョニーが落ちたのだ。

 事故後、キャロルという青春へのノスタルジーにこだわり続けた。還暦を迎え、矢沢との歴然たる差を前に、キャロルの再結成を渇望した。だが、矢沢が応じることはないだろう。見果てぬ夢、キャロル。ひとりで歌え、ひとりで死んでいけ。最期までひとりキャロルでいればいい。

 ところで、Vシネマの社長を通じて親しくしていた清水健太郎が合成麻薬を使用したとして逮捕され、処分保留で釈放された。薬物絡みの逮捕は6回目(ひき逃げを合わせると7回目の逮捕)。最近は、やくざの宴席で歌って食っていたようだ。一席歌えば最低10万円。

 必ずやることはわかっていた。一度薬物に手を染めたやつは、いつもやりたくてしょうがない。家族や仲間が見張って我慢させるしかない。

 横浜銀蝿の翔は3度逮捕され、出所後7~8年たつが、兄の嵐に見張られているため再犯はない。家族もファンもバンド仲間も見張っている。

 私は警察は大嫌いだが、防犯標語で2つだけ好きなものがある。「覚せい剤やめますか、それとも人間やめますか」と「誰か必ず見てるゾ」。後者は泥棒向けの標語だが違法薬物にも当てはまる。

 健太郎はいつもひとりでいる。私が西浅草の居酒屋たぬきで飲んでいた時もひとりで来て、奥でへんなやつらとぶつぶつ話をしていた。三軒茶屋にある水谷ケイのスナックで出くわした時もひとりだった。

 今年3月に新たに指定された麻薬を知らずに使っていたというが、合法だろうが違法だろうが薬物依存である。薬物を使用したセックスの高揚感が忘れられないのだろう。

 いずれまたやる。死ぬまで獄を出たり入ったりの繰り返し。最期は外で死ぬか獄中で死ぬか。「人間廃業」というと差別的ではあるが、これも彼が選んだ人生である。

「失恋レストラン」の頃、美しい顔の健太郎が好きだった。普通に仕事をしていれば、舘ひろしや岩城滉一に並ぶ、初老のいい俳優になっていたはず。むしろこの2人よりも魅力100倍、才能も100倍ある。私は、今でもあると思っている!

【今月の懺悔】
橋下徹は、私と『サンジャポ』に出ていた頃、「子どもを育てるため男芸者やってます」と言っていた。そのゴールが政治とは!なぜ権力がほしいのだ。つぶらな瞳が獣の目になっている。もう降りて懺悔しろ!

高須基仁(たかす・もとじ)
90年代以降、出版プロデューサーとして、ヘアヌード写真集ブームを仕掛けたり、スキャンダルの渦中の人物に告白本を書かせたりするなど、ギョーカイの裏で暗躍。元学生闘士で、現在は多数の媒体で言論活動を展開している。

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