サイゾーpremium  > 特集  > きゃりーぱみゅぱみゅも!? 【政治とポップミュージック】の怪しい関係
第1特集
現代プロパガンダと音楽の危険な関係【1】

きゃりーぱみゅぱみゅは宣伝道具!?政治とポップミュージックの怪しい関係

+お気に入りに追加

――カウンタカルチャーの象徴として位置づけられるポップミュージックだが、その体制側である政治の広報活動に使われている例は多い。第2次世界大戦の頃にはプロパガンダとしても使われていた、政治と音楽の関係について歴史を紐解きつつ、現代ではどんな曲が、いかに利用されているのだろうか――?

1308_propaganda_01.jpg
“大人気”きゃりーぱみゅぱみゅは、国際親善大使!?

「フランスにファッションモンスター現る!」

 今年2月、こんなニュースが日本のネット上を賑わせた。主役はご存じ、きゃりーぱみゅぱみゅ。彼女が、フランスを皮切りに世界8カ国を回り 大成功 を収めたと報じられたことは、音楽好きならずとも知るところだろう。

 このライブが行われた翌6月、タイミングを見計らったかのように、フランスのフランソワ・オランド大統領が17年ぶりに国賓訪日。その席で文化振興のための「共同声明」にこぎ着けた安倍晋三首相は、声高に「クールジャパン立国」を宣言。予算規模は2012年度補正予算を含めると、総額840億円になる見通しだ。

 ある政治ジャーナリストが話す。

「安倍政権下、クールジャパンは経済の成長戦略の起爆剤。すでに、500億円規模の官民ファンド『クールジャパン推進機構』の発足も決定済み。日本のポップカルチャーが人気を博しているフランスの大統領の訪日も、クールジャパン宣言のお膳立てとして、かなり前から決まっていたようです。きゃりーぱみゅぱみゅは、12年にジャパン・エキスポにおいて同国で根強い人気を獲得し、今回のフランス公演も日本のメディアが大々的に取り上げるなど、日仏の親善大使的な役割を担っていた。ニュースだけを聞くと「大成功」のようですが来場者数は2日間で1000人を上回る程度。日本人の姿も散見できました。ここから透けて見えるのは、クールジャパンとは、政府の政治活動に国民の目を向けさせるゼロ年代的なプロパガンダという見方もできます。フランスとの友好関係を示すことで、政府は、同政策に予算を投じることを国民に承認させたかったのです」

 なんとクールジャパンとは、文化的に成熟し、昔に比べて格段にメディア・リテラシーが高くなった日本人に対する巧妙化した“プロパガンダ”の一例という見方があるようだ。ここからは、近代~現代において、政治的意図のある「宣伝活動」がどのように行われてきたのか、近現代の政治が音楽を利用する事例を見ていこう。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2019年11月号

Netflix(禁)ガイド

Netflix(禁)ガイド
    • SNS時代の【アメリカ】動画
    • ケガしても【拡散希望】の狂気
    • 海外ポルノ界の【全裸監督】たち
    • 本家【全裸監督】の海外での評判は?
    • 【小林直己】ネトフリで世界進出
    • 世相を反映【ディストピアSF】傑作選
    • 【A-THUG】が推すドラッグ番組
    • 下品なだけじゃない【恋愛リアリティ番組】
    • 【恋愛リアリティ番組】一挙レビュー
    • 【みうらうみ】ネトフリドラマグラビア
    • ネトフリ人気作の【エロ依存度】
    • 【人気作6作】のエロシーン検証
    • 【奈良岡にこ】再生数アップのサムネ術
    • 【スタンダップコメディ】作品のトリセツ
    • 【スタンダップコメディアン】が語るAマッソ問題
    • 【クィア・アイ】と女言葉翻訳の問題
    • 【差別語】翻訳の難しさ
    • 配信で見返す【90年代ドラマ】
    • タブーな【民法ドラマ】6選

収監直前ラッパーD.Oの告白

収監直前ラッパーD.Oの告白
    • 【ラッパーD.O】悪党の美学

NEWS SOURCE

    • 【関電スキャンダル】3つのタブー
    • 【あいちトリエンナーレ】騒動の余波
    • 【浜崎あゆみ】ドラマ化と引退疑惑の真相

インタビュー

    • 【松本妃代】──実は踊れる演技派女優
    • 【FUJI TRILL】──モッシュを起こすヒップホップDJ
    • 【Neon Nonthana & Eco Skinny】──カップルの日常ラップ

連載

    • 表紙/福井セリナ「ポッと入ったんです。」
    • 【石田桃香】紫に包まれる肢体
    • 【真帆】がいるだけで
    • 【日本】で新しいことができないワケ
    • 【萱野稔人】宇宙生物学と脳の機能から見る人間(後)
    • 追悼【高須基仁】という男
    • 不要な【アレンジ】おもてなし魂
    • 【Lizzo】女性MCたちの一斉開花
    • 町山智浩/【ハスラーズ】ストリッパーの逆襲
    • 【アメリカに依存する】日本のサイバー戦争対策
    • 小原真史の「写真時評」
    • 五所純子「ドラッグ・フェミニズム」
    • 笹 公人「念力事報」/TOKIOの晩年
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ博物館」
    • 稲田豊史/【愛がなんだ】がヒットする日本のヤバさ
    • アッシュ・ハドソンの「アングラ見聞録」
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 元エンジニアが作る【古代クジラ】を冠したビール
    • 更科修一郎/幽霊、TVの国でキラキラの延長戦。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』