サイゾーpremium  > 特集  > 企業裏事情  > 【スパイク・チュンソフト】プロデューサーがPS Vitaを分析
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 11年12月に満を持して発売されたPS Vita。その高スペックは期待を集めたが、蓋を開けてみると、ハードの売り上げは伸び悩み、ソフトも一向に増える気配がない……。そんな中、Vita発売と同時に『忍道2 散華』を発売した渡辺一弘プロデューサーに、その問題点と今後の展望について、分析いただいた。

──早速ですが、ローンチタイトルとして発表された『忍道2』は、ハードの普及率を考えると、ぶっちゃけ厳しかったのでは?

渡辺 (苦笑)。正直、もう少し盛り上がりというか、勢いが欲しかったな、という印象はありますね。

──SCEの新しいハードには、最初、皆さんかなり手を焼くと聞くのですが、スペックが高い分、Vitaには苦労されましたか?

渡辺 おっしゃる通り、当初は手間に見合わないかもしれない、という覚悟で臨んだのですが、実際は想定していたレベルほど地獄を見ることはありませんでした。大抵、ローンチのタイミングはハード側も開発途上にあるため、ソフトの開発も大いに苦労するんですが、今回はSCEさんのサポートがこれまでより充実していたせいか、そこまで厳しくはなかったですね。そもそも、作り手にとってのVitaは、機械としてものすごく魅力的なんですよ。表現能力は高く、入力機構も十二分にありますし、タッチパネルにおいては前も後ろも使える。言うまでもなく、有機ELディスプレイの画面はとても美しい。弊社でリリースした『忍道2』の動画をPCの画面で見てもあまり衝撃は受けませんが、実際にVitaの画面で見ると、ドット感の無さに感動しますから。

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