サイゾーpremium  > 特集  > 企業裏事情  > 【カプコン】小林裕幸が贈るソニーへのエール

──ここまで見てきたように、今、ソニー再建の大きな可能性を秘めているのが、ゲーム事業を担うソニー・コンピュータエンタテインメント(以下、SCE)だ。そこで、同社と共に成長を遂げてきたソフトメーカーの開発者たちに、エールを送る意味も込めて、今後のアドバイスをいただいた。

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小林裕幸【カプコン/プロデューサー】
「新興国への進出と顧客へのサービスの提供を強化し、平井新体制の下で総合力を生かすべし!」

『モンスターハンター』に『バイオハザード』、『戦国BASARA』と、PlayStaion(以下、PS)シリーズのソフトを多数開発してきたカプコンの小林裕幸プロデューサーに、SCEのハードの魅力と、今後の海外戦略について話を聞いた。

──カプコンでは、小林さんのタイトルに限らず、PSシリーズのソフト開発を中心に据えている印象です。

小林 いや、弊社はマルチプラットフォームでやっているので、PSシリーズ以外でも、さまざまなハードでタイトルを展開していますよ。とはいえ、特にPS3へのソフト提供本数は、ここ数年、日本のメーカーの中では一番多いくらいかもしれませんね。僕が携わっている『バイオハザード』シリーズ、『戦国BASARA』シリーズ、『ドラゴンズドグマ』をはじめ、カプコンの新作は、ほぼ毎月出ている状況です。

──そもそも、小林さんが携わられた『バイオハザード』は、PSのキラータイトルとなりましたよね。PSの歴史と共に歩んできたと言っても過言ではないと思いますが、登場時の印象ってどんな感じでしたか?

小林 PSが出た時は、業界全体に衝撃が走りましたからね。僕はもともと3Dがやりたくてこの業界に入ったので、初の32ビットゲーム機としてPSができたおかげで、その表現の幅が広がったのはうれしかったですよ。しかも、当時は『バイオハザード』をプレイしたいがためにPSを買う、という人たちも結構いましたから、思い出深いハードですよね。同時に、PSのおかげで、マニアや子ども向けだったゲームが、一般層へと普及していったことも大きい。家庭において、ゲーム機がオーディオデッキのような存在になったんだな、と感じましたから。ただ、そのせいか、PS2からはDVDも見られるようになり、マルチメディア機へと変化していきましたよね。最終的にはゲームにしっかりすり寄っていったものの、一時は「ゲームメインじゃないのか!」と思ったりもしたもんです。

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2019年12月号