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第1特集
牛丼御三家の真の王者を探せ!【4】

南は沖縄、北は北海道まで! 本質は周縁にこそ宿る「日本列島最果て」対決

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 海外を含め、全国津々浦々に展開している各牛丼チェーン。各地域の環境や食文化に合わせ、各社がアイディアを競い合う。経営の柔軟性や戦略眼を評価する上で見逃せないポイントだ。今回対戦する4店舗は、いずれも立地や適時性など、他店にない特徴を持つ店ばかり。接戦の末、人口約9万5000人の室蘭市にありながら、全国売り上げNo.1にまで登りつめたすき家・37号室蘭中島店が僅差で逃げ切った。

ライバルなきがゆえの一人勝ち

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エントリーNo.1
すき家・37号室蘭中島店(北海道室蘭市)
10年4月にオープンしたばかりの郊外型店舗。JR東室蘭駅から徒歩約10分。幹線道である国道37号線沿いにあり、駐車場約15台、ドライブスルーあり。同市内に大手飲食チェーンの出店は少なく、中でも牛丼店は同店のみ。

【訪問日時】12月28日(火)12時

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 昼どきを迎えた同店は、25人以上の客で満席、駐車場の空きを待つ車列もできる盛況ぶり。それもそのはず、実は同店、業界首位・すき家の全国1519店舗(10年11月時点)中、売り上げトップを誇る超人気店なのだ。

 写真の通り、牛丼(並280円)は具が少なく白飯が丸見えの状態だ。それでも客足が途絶えないのは、同店が室蘭市内唯一の牛丼チェーン店で、この低価格帯で競合する外食店が極めて少ないからだろう。

 吉野家の牛丼は、すき家や松屋と比べると確かに高いが、ファミレスと比べればはるかに安い。価格とは相対的なものなのだ。それはサービスも同様で、環境等の条件により、受け止められ方は大きく異なる。都市部ならあって当然の牛丼店でも、室蘭市においては、出店したこと自体が最大の"サービス"になっているわけだ。

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