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CYZO×PLANETS 月刊カルチャー時評第6回──MOVIE編

リアルでアートな映画版『ゲゲゲの女房』には色っぽいシーンも!?

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──低迷する映画業界よ、こんな時代だからこそ攻める映画を! 保守的になりがちな映画業界に喝を入れる映画評。映画を見る前にこれを読むべし!

2010年12月号 MOVIEクロスレビュー

■原作は評判十分、さて映画化は......?

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(C) 2010 男女逆転「大奥」製
作委員会

『大奥』
監督/金子文紀
プロデューサー/荒木美也子、磯山晶 原作/よしながふみ
出演/二宮和也、柴咲コウ、堀北真希、大倉忠義ほか
配給/松竹、アスミック・エース
公開/10月1日


江戸幕府女将軍に仕えるは、大奥に3000人の美男──人気マンガの映像化で、製作決定時から話題に。監督は『木更津キャッツアイ』の金子文紀、プロデューサーも同じくTBSでクドカンドラマを手がけた磯山晶という点も注目を集めた。

【映画文筆業・那須評】
★★★★★★☆☆☆☆
逆説的に肯定される良妻賢母
「男女逆転」というよりは、女将軍VSそれ以外の男女といった関係性の世界。吉宗を演じた柴咲コウの歩き方の速いこと! 歩くシーンはほとんどが脇目もふらずに猛スピードで突進していて、思い込みが激しくせっかちな人柄が一目瞭然。そんな女将軍をひとりの異端児扱いすることによって、通常のラブストーリーよりもさらに、いわゆる良妻賢母的な男性の理想の女性像が強く肯定されていたのは、男女逆転の設定の盲点を突いた逆説である。

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