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鮫肌文殊と山名宏和の「だから直接聞いてみた」第46回

値札のシールを、もう少しはがしやすくできませんか?

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――知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を人気放送作家が直撃解決!

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photo by saname777 from flickr

回答者 ブックオフコーポレーションお客様窓口 様

 油断していると、文庫はすぐ絶版になる。

 先日、某作家のある長編小説を読む必要があったので、仕事先近くの書店を回って、その文庫本を探した。しかし、どこにもない。探している作品どころか、そもそもその作家の文庫本自体がほとんどない。決して昔の作家ではない。まだまだ現役であり、今でも年に1~2冊は文庫化されるような作家だ。でも、どこにもない。

 仕方なく、八重洲ブックセンターまで足を延ばした。ここに行けば、たいていの文庫本は手に入る。

 売り場には、探している作家の文庫本がズラリと並んでいた。だが、肝心の本はない。もしかして……そう思い、最新刊の表紙カバー裏の一覧を見たら、やはりそうだった。

 探している本の名前は、そこにはなかった。絶版になっていたのだ。どうりでいくら探してもないはずだ。

 こうなると、逆になんとしてでも手に入れなければという気分になる。そこで思い出したのが、秋葉原の「ブックオフ」だ。秋葉原の駅前には巨大な「ブックオフ」がある。あそこに行けば、あるに違いない。

 そして、確かにあった。しかも100円の棚に。

「ブックオフ」のような新古書店が増えると本が売れなくなると、出版社やら作家やらが反対していたような記憶があるが、こういうときは「ブックオフ」があって本当によかったと思う。ありがとう、清水國明。

 便利な「ブックオフ」だが、気になることもある。値札がはがれにくいのだ。文庫でいえば集英社文庫や徳間文庫のようにツルツルとした表紙のものならばまだいいが、新潮文庫などだと、慎重にはがさないと表紙まではがれてしまう。つけたままでもいいではないかと思われるかもしれないが、読み捨てる本ならばともかく、手元に残しておくとなると、値札がついているのは、どうも気に入らない。

 そこで、ブックオフコーポレーションお客様窓口に直接聞いてみた。

『値札のシールをもう少しはがしやすくできませんか?』

担当者 申し訳ございません。そうですね、そういったご意見をいただいておりますので、具体的に検討してるんですけども、いつ変わるというのは具体的には申し上げられないんですけども、検討させていただいております。

――ということは、あくまでまだ検討段階、ということですか?

担当者 そうですね、一部の店舗では2008年の10月中旬くらいから、新しいシールに、変更させていただいてるんですけども、まだ全店導入ですとか、完全に切り替わるという具体的な案が出ていないんですね。

――その新しいシールって、どんなシールなんですか。

担当者 今よりも多少はがしやすくなって、粘着力も弱くなったシールなんです。おそらくお客様が今、持っているのは、以前のシールだと思うんですけれども、切れ込みが"ばってん"の形になってると思うんです。それがですね、今度からはがしやすく"ばってん"じゃなく、"縦"に切れ目が入るように変更いたしてます。

 なるほど。一応そこは、お客様の声にこたえるよう努力しているようだ。すばらしい。

 ところで、店内でよく清水國明が「ブックオフ」で本を買って、読み終えたらまた「ブックオフ」に売ればいいと言っているが、値札のついたままの本を持っていったら買取価格は下がるのか、ついでに聞いてみた。

担当者 あ、そんなことはないですよ。

 値札の有無は、買取価格には関係ないそうです。まあ、もともとかなり安いんだけど。

[ブックオフコーポレーション株式会社]
1990年に直営店を開業し、翌年、株式会社として創立された中古書店を運営する企業。一時期、清水國明がテレビCMに出演し、同社の顔として君臨していた。ちなみに、東京都新宿区「新宿靖国通り店」のパートタイム時給は900円~、青森県青森市「青森東バイパス店」は700円~である。

やまな・ひろかず
1967年、東京にて誕生。放送作家。『行列ができる法律相談所』『ザ!鉄腕!DASH!!』(ともに日テレ系)などを手がける。新書の原稿がようやく脱稿。当初は僕へのインタビューをもとに、ライターさんにまとめてもらうはずが、あがってきた原稿に手を入れるうちに、ほぼ書き下ろし状態に。新書一冊書くのに1年って。我ながらさぼりすぎ。


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