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『西国分寺哀の「大丈夫?マイ・フレンド」』【68】

【山本舞香】MAICA~まいか

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――メディアでやり玉に上げられる、あの娘が心配! お節介でうだつの上がらない中年コラムニストが、世の中で報道されているネガティブな事象をポジティブに考察する。


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山本舞香写真集『サニー/ムーン』より

『山本舞香』


ひき逃げ事故を起こし謹慎していた俳優・伊藤健太郎との熱愛が噂されていた女優・山本舞香。謹慎後も交際が続いているとみられていたが、『週刊女性PRIME』が7月21日に破局を報じた。将来を見据え、周囲からも説得された末の決断とのこと。これにより「なぜ佐々木希は離婚しないのか?」という疑問がより際立つこととなった。


まさに「前門の虎、後門の狼」。

2020年10月、ひき逃げ事故を起こして謹慎していた俳優・伊藤健太郎のことではない。事故当時、伊藤との熱愛報道が出ていたものの、7月21日の『週刊女性PRIME』にて破局が報じられた女優・山本舞香のことである。

「え、逆じゃない!?」って思ったでしょ。私も思った。「おれがあいつであいつがおれで」以来の混乱っぷりだ。ただ、ネットの悪意というのは、我々の想像を絶するところまできているわけで、事故当時も山本のインスタに「ひき逃げ犯と付き合ってんの?」という心ないコメントがきたという。今回の破局報道も大人の意見としては「彼女の将来を思えばやむなし」と思うが、早速「見捨てるんだ」「しょせんその程度の交際」といったコメントが散見された。

もうね、何をどうしても叩かれるのかと。言いたいことも言えない世の中なのかと。そんな反町隆史もサジを投げだすような状況下においては、「前門の虎、肛門に狼」「いや~ん、お尻はやめて」などとフザける余地もない。いや、別にフザけなくてもいいのだが、前にも後にも行けないじゃないかと。ならば左右に逃げてみてはと思うが、それはそれで「売国奴」だの「ネトウヨ」だのと言われかねない。こうなってくるともう「桂馬」みたいな動きをするしかないのだが、世間はイレギュラーな動きをする奴に案外冷たかったりする。「桂馬すらディスられる世の中なんて、こっちから願い下げだ!」と憤りたくもなるが、勝手に引き合いに出された桂馬もたまったものではないだろう。

で、そうこう言っているうちに思いついたのだが、これはもう「上下」に逃げるしかないのではないか。奇しくも今の状況は、上が山本舞香で下が伊藤健太郎だ。これなら比較的リスクは回避できる。早く、彼女にこのことを伝えてあげないと! そう思ったものの、よく考えたらそれが今の「破局報道」なのであり、彼女はすでに最適解を実行しているのである。その上で困っているという話であって、いっそのこと(以下、冒頭に戻ってループする)と締めてしまいたいが、いかんせん文字数はまだ半分。自信満々に「上下回避」を提言していた数行前の自分が恥ずかしい。

ただね、気を取り直して立て直すが、こうやって決めた「破局」の裏にも必ずストーリーがあったでしょうよと。報道によると事故当初、山本は「彼のことを近くで支えてあげたい」と言っていたそうだが、周囲のアドバイスもあって別れを決めたとのこと。これひとつとっても、彼女はどういう心情で「支えてあげたい」と思ったのか。好きになった男だから「是が非でも」なのか、「事故を起こして逃げるような奴は最低だけど、だからって放っておけない」と過ちは指摘しつつ受け入れたのか。一方の伊藤は、「一緒にいると彼女に迷惑がかかるから」なのか、「自分のことで精いっぱいだから、放っておいてくれ」だったのか。しかも、お互いの気持ちをわかった上での決断だったのか? 等々、どのパターンを想像してもなかなかに切ない話である。こういった裏のストーリーを考慮することによって、人に対してもっと優しくなれるのではないだろうか。

「そんなのわかんねーし」と言いたくなる気持ちもわかる。でもね、アナタにも日の目を見なかったストーリーのひとつや二つあるはずだ。マンガとかドラマでも見るでしょ、主人公が恋人・仲間・先輩とかに相談するんだけど、冷たくあしらわれたり、酷い対応されて怒ったり傷ついたりするやつ。後にそれが誤解で、自分のためを思ってしてくれた行動だったとか、裏で助けるような動きをしてくれていたっていうのを気づくか、周囲の人間から教えられたりするパターンね。でもそれ、現実ではぼほないから。自ら気づく敏感な人はそうはいないし、「実はアイツ、●●してたんだぜ」みたいに教えてくれる、お節介な飲み屋のマスターもいない。結果、「なんなのアイツ」という悪い印象のまま終わってしまうのがほとんど。私もそれで、周囲から人が離れていったクチである。

だからこそ私は、今回の山本舞香の破局報道において「あんな奴と別れて正解」とも「見捨てるんだ」とも軽々しく言えない。裏ストーリーの悲しみを知っているから。そして、「アンチコメントを書く奴は、対象者に興味があるからだ」なんてことをよく言うが、「何もコメントしない奴が、一番対象者を気遣っている」という事実も忘れないでほしい。あと、この回を読んだ私の周囲の人間は、今後私の腹立たしい言動を見ても、「何か裏のストーリーがあるのかも」と推測して怒らないでほしいとも思っている(以下、42行前に戻ってループする)。

西国分寺哀(にしこくぶんじ・あい)
今回のタイトルは、EAST END×YURI の「MAICCA~まいっか」とかけたものの、わかりづらかったなと反省している40代独身男性。

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