サイゾーpremium  > 特集  > エンタメ  > ほのぼのとさせるおっぱい【1】/【おっぱい系YouTuber】最前線

――昨年からYouTubeで顔は出さずに首から下のみの露出ではあるものの、豊満なバストを強調した衣装で、料理や楽器を演奏する様子を撮影した動画を公開する女性YouTuberが増えている。ここでは真面目におっぱい系YouTuberについて考えていきたい。

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トレンドをすべてぶち込んで話題になる者もいる。

 今や職業のひとつとしてすっかり定着しているYouTuberだが、市場は飽和状態だ。特に2020年は、新型コロナウイルスの影響で芸能人などの参入が相次ぎ、もはや素人が裸一貫から人気を獲得するにはかなりハードルが高くなっている。

 その結果として、チャンネル登録者数を増やすための手法も先鋭化しているわけだが、中でもひときわ注目を集めているのが「おっぱい系YouTuber」と呼ばれる女性たちである。

 おっぱい系YouTuberとは、その名の通りおっぱいを強調した姿で動画配信を行うYouTuberで、大半が巨乳の女性たちで占められている。動画の内容は多岐にわたるが、代表的な存在としては、アニメキャラのコスチューム姿でピアノを演奏する「Pan Piano」や、体にぴったりフィットする服装でさまざまな料理を披露する「くまクッキング」などが挙げられる。彼女たちの多くは顔を出しておらず、カメラの視点がおっぱいにフォーカスされているのも特徴的だ。

「おっぱいさえ強調すれば何をやってもOK」「顔に自信がなくてもできる」といった汎用性の高さからおっぱい系YouTuberの人口は急増しており、先に挙げた2名の後追いこそ多いが、新たなジャンルも次々と開拓されている。

 そんな彼女たちに対しては「男性の心理をうまく突いている」「発想の勝利」といった肯定的な意見がある一方で、「やり方が下品」「女性を売り物にしている」などの批判的な声も多い。

 しかし、おっぱい系YouTuberが多くのチャンネル登録者数を獲得しているのは紛れもない事実。この潮流について、専門家はどう思っているのか? 巨乳専門の情報サイト「FOB 巨乳動画と画像掲示板」を20年以上運営し、「週刊プレイボーイ」(集英社)や「週刊ポスト」(小学館)などで巨乳評論家として活躍している杜哲哉氏は、こう語る。

「仕事柄、巨乳のAV女優とグラドルは注視しており、コロナ禍の影響でYouTubeに新規参入する人が増えているのは肌で感じておりましたが、そのほかにもこれほどまでにおっぱい系YouTuberが増えているとは思いませんでした。また、たくましいなぁとも思います」

 おっぱい系YouTuberの躍進は、専門家も驚かされる勢いのようだ。それでは、杜氏が気になっているおっぱい系YouTuberは誰なのだろうか?

「まずは、ASMRを中心に活動している『ばかなんす! 《日南-canan-》』さんです。おっぱいの大きさが圧倒的なのが、まず第一。あとは、声のかわいさが魅力ですね。日南さんは10年以上も前からニコニコ生放送で活躍しており、活動形態を変えつつYouTubeに進出しました。数年前までは彼女のような人に収益化の手段はほとんどありませんでしたから、時代が彼女に追いついた感がありますね。

 次に『トランプ・コインマジック種明かし教室』は、一芸に秀でているところを余すことなく活用し、ブレないのがいいですね。ぴったりフィットした服と、徹底して谷間を見せないスタイルも好感が持てます。

 また、人口の多い料理系、特にくまクッキングインスパイア系では『ママはお料理勉強中』に注目しています。なにしろ一番おっぱいがデカ……センスを感じたので。ひたすら旦那が羨ましい&結婚っていいかもなと思わせる、ほのぼのとしたところもいいですね」

 専門家を唸らせるおっぱい系YouTuberは、おっぱいのサイズ以外にも何かしらキラリと光る魅力を持ち合わせているようだ。

 日本国内だけでこれほどバラエティに富んでいるのだから、海外にもさぞや目を引くYouTuberがいるのだろう……と思いきや、おっぱい系YouTuberは日本を中心としたムーブメントのようで、先述した「Pan Piano」や「くまクッキング」などが、アジアや欧米のメディアから好奇の目で取り上げられている。特に、くまクッキングが行っている「衣服の胸部に企業広告を出す」という手法は「ユニークな広告戦略」として話題になっていることが多かった。思いつきそうで誰もやっていなかった、おっぱいを用いたビジネスモデルのようだ。

 他方で、YouTubeが登場する以前にも、日本のネット上ではこのようにおっぱいを強調した画像や動画で稼ぐ素人女性はいたのだろうか?

「巨乳系では、02年あたりから『まゆまゆ☆くらぶ』というサイトで、スレンダー巨乳の女性が、バストトップを隠したセクシー画像をCD-Rで売っていたのを鮮明に覚えています。巨乳マニアでネット環境がある人にとっては、結構メジャーな存在でした。04年頃には、さらに胸が大きい『RENA’s Room』が登場し、それに追従する人も現れ、巨乳女性がインターネットでCD-RやDVD-Rで写真集を売るというスタイルが確立されています。また、私が運営するサイトの投稿掲示板にも、自撮り画像を投稿する女性はいました。入れ代わり立ち代わりで、トータル50名はいたでしょうね。その方々は商売をするというよりも、承認欲求を満たしたり、コミュニケーションを取って楽しみたいという方々でした。ところが、SNSの発展と共に自分で発表できる場を得たのか、掲示板に投稿されることはほとんどなくなりました」(同)

規制はアルゴリズム次第――おっぱいのいたちごっこ

 一方、YouTubeには顔出しをしていない素人女性ばかりではなく、最近は東雲うみやくりえみといったプロのグラビアアイドルも、おっぱいを強調した衣装で動画を配信することが増えており、彼女たちもおっぱい系YouTuberとして括られることが多い。

「東雲うみのガンプラ動画は、ガンプラに興味がない自分でも興味深く見ることができるほど、動画のクオリティが高かったです。さらに、それをやっているのが美しい巨乳のグラドルというのは、見るきっかけとして強力です。再生数と共に、彼女自身の知名度も高めており、理想的なYouTube参入だと思いました。

 彼女たちがおっぱい系YouTuberとして括られることに関しては、例えば、ファッションモデルがグラビア進出した際に、グラビアが本業でないにも関わらず『モグラ女子』として受け入れられたように、『グラドル』や『YouTuber』は、職業として括るよりも、付け外しの利くタグのようなものとして、自分のステータスとしてプラスに働くかどうか考えた上で、付け外しをすればよいと思っています。また、我々見る側も、そう思ったらそう呼べばよいと思います」(同)

 こうして、女性YouTuberたちにとって、新たなステータスのひとつとして確立したかのように思えるおっぱい系YouTuberだが、逆風もある。例えばFカップのバストを武器にTikTokでも活躍している「ゆでたまちゃんねる」を運営するゆでたまごというYouTuberは、投稿していた動画の内容が過激すぎたゆえにYouTubeのガイドラインに抵触し、収益化停止の憂き目に遭っている。

 YouTubeのガイドラインでは「露骨な性表現を含む音声、テキスト、会話」などが「アダルトコンテンツ」と見なされて収益化の対象外とされており、本人も「狙いすぎた」と反省の弁を述べていたが、YouTube側はこの点について、どういった線引きをしているのだろうか? YouTubeの親会社であるグーグルの広報担当者に聞いた。

「YouTubeでは、ガイドラインに違反するコンテンツに対しては、高度な機械学習技術と審査担当者の組み合わせにより、コンテンツの削除などの措置を講じています。実際に、直近の四半期(2020 7月から9月)では、約780万件の動画を削除し、そのうちの90%以上が自動システムによる報告です。一方で、誤って違反警告や削除が行われたと思う場合は、再審査請求を行うことができます」

 あくまで機械的に判断しているというわけだが、ゆでたまちゃんねると同じくらい過激な動画を投稿しているYouTuberが収益化を停止されていない現状に鑑みるに、その線引きの基準は限りなくグレーと言わざるを得ない。このような状況について、杜氏は次のように持論を述べる。

「巨乳という身体的特徴を理由に不利益な判断などを受けたり、行動や職業、服装を制限されることを、私は『巨乳差別』だと考えています。その一方で動画投稿者も、自分が巨乳ということを利用して、意図的に揺らしたり、ハミ出させて、性的な注目を集める狙いがあったにも関わらず、『エロがテーマじゃないから収益化停止はおかしい』と正当性を主張するのもおかしな話です。ただ、YouTube側としては、線引きの基準を公開すると、いろいろと面倒でしょうから、ブラックボックスのまま我々の知らないところで、おっぱいのいたちごっこが行われていくのでしょうね。AIのアルゴリズムの変化で、基準がガラッと変わってしまうこともあるでしょうし、投稿者の意図を汲み取ることはAIにはできませんから、結局はどの程度マンパワーに頼るかにかかってくるでしょう。また、マンパワーにお金をかけたくないのなら、AIで厳しくバッサリいかれるのが当たり前になる未来も大いに考えられます」

 それでは、おっぱい系YouTuberは、今後どのような生存戦略を取ればいいのだろうか?

「おっぱいで稼いでいる自覚のある人は、企業案件や『ニコニコチャンネル』、『Fantia』などのファンクラブ系サブスクリプションサービス、物品販売などでリスク分散をして、YouTubeは宣伝目的として割り切るしかないでしょう。個人的な結論としては、『グレーゾーンは、無理やり白黒分けないほうがよい』です。曖昧であり続けるほうが、最終的に基準が緩くあり続ける可能性が高く、投稿者やそれを見るおっぱい好きにとって、メリットが大きいと考えます」(同)

 見る側も投稿する側も、空気を読み合いながらグレーゾーンのギリギリを攻め続ける。おっぱい系YouTuber業界は、そんな「紳士の社交場」のような状況が今後もしばらく続きそうだ。

 さて、次記事ではそんな群雄割拠のおっぱい系YouTuberを、ジャンル別にマッピングしてみた。紳士諸兄においては、これを参考に、自分にぴったりフィットするオンリーワンのおっぱ……YouTuberを見つけてほしい。

(文/ゼロ次郎)

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