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新聞記者が語る「“癒着”は都政だけではない!」

新潟・知事退陣の裏に東京電力の影!? 地方紙“癒着”の構造

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東京都以外にもひどいぞ地方行政

“小池劇場”で東京都政が注目され、東京都下の利権が次々と暴かれている。しかし、その種の利権構造に関していえば、むしろ地方のほうが問題は根深いという。それはなぜなのか? 地方自治体と地元企業、そして地元メディアとが一体となった地方の問題点を、その現場を日々眺めている現役新聞記者らが語り合う!

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『誰が「都政」を殺したか? 特別対談 小池百合子東京都知事』(SBクリエイティブ)

A:全国紙ベテラン記者
B:全国紙中堅記者
C:全国紙中堅記者

A 2016年を振り返ると、新聞記者的に一番振り回されたのは小池都知事の誕生かな。

B 下半期はまさに「小池劇場」でしたね。築地市場の盛り土問題で勢いをつけて、東京五輪の会場見直し騒動でさらに注目を集めた。でも、年末の記者会見である記者から「大山鳴動して鼠一匹」という皮肉が飛んだように、五輪の会場は結局ほぼ原案通りになりそうだし、築地の移転も地下空洞の安全性が確認されれば最終的に進みそう。周囲が右往左往しただけで何も変わらなかったような気もします。

C 現場の記者はみんな疲弊してましたね。都庁は各社、社会部が担当していますが、正直、警視庁や東京地検担当のような花形ポジションに比べて、普段はローカルネタが中心の地味な部署。それが舛添要一前知事の政治資金問題以降、全国的なニュースが続くし、小池知事も都の職員や都議に根回しせず、自分のブレーンの意見を参考にトップダウンで物事を決めようとする。「いつものように都の幹部やベテラン議員を回っているだけでは先が読めない」というぼやきの声も聞こえてきた。

A 最近はゼネコン関係者に聞いても「公共事業はうま味がない」と語る人が多いんだよね。人手不足で人件費が上がるし、資材費も円安で高騰しているのに、国も地方も借金まみれで工事費を少しでも削ろうとするから利益が出にくい。そういうなかで東京五輪は、予算が青天井の数少ない「打ち出の小づち」。小池知事が「黒い頭のネズミがいっぱいいる」と話したけど、ここぞとばかりに利権屋たちが群がって開催経費が膨らんだ気がする。

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