サイゾーpremium  > 連載  > 過激なコラムニスト発掘!CYZO COLUMN CURATION  > 【高橋ダイスケ】ふと思い出した高校の同級生O君の話
連載
ライター・高橋ダイスケの青春のプロレス読闘記【11】

「本を読んでふと思い出した高校の同級生O君の話」

+お気に入りに追加

――本で蘇る、僕たちの青春だったあのプロレスラー・格闘家回顧録。

1503_ccc_04.jpg
『同級生 魂のプロレス青春録』(後藤洋央紀、柴田勝頼/辰巳出版)

『同級生 魂のプロレス青春録』(辰巳出版)は、後藤洋央紀と柴田勝頼の2人のプロレス入りから現在までを綴った一冊。後藤と柴田は高校の同級生で、同じレスリング部に所属して、一緒にプロレスラーを目指した間柄だ。本書は2人のエピソードを時系列に沿って、柴田と後藤が交互に語るという構成で、同じ出来事についても2人の記憶や見解が微妙に違ったりしているところが興味深く、面白い。

 後藤が入門1カ月で新日本プロレスをクビになったとき、柴田が上層部に再入門を直訴し、自分の家に後藤を住まわせていた話や、東京ドームでの一騎打ちが終わった後、2人で肩を組んで花道を下がるときに涙ながらに交わした「プロレスってこれだよな?」という会話などなど。2人の青春と友情のいい話が満載なのだ。

 そんな本書を読んでいて、ふと高校の同級生のO君を思い出した。

 皇族風の話し方をするO君は大人しくて、見るからに真面目なタイプ。体育でも"お味噌"扱いで、柔道や剣道の授業はいつも見学していた。進学校でもないのに、なんでO君みたいなガリ勉が同級生にいるのか不思議に思ったものだ。だから、O君が実はプロレスオタクだと知ったときは驚いた。しかも彼のプロレス熱と知識は相当なもので、僕がカバーできていないようなネタをよく知っていたし、別人のように生き生きと話をしてくれた。以来、僕はビッグマッチが行われるたびにO君に意見を求め、そして語り合ったものだ。

 今思えば、あの話しぶりからしてO君は真面目に見えるだけで、本当はダメなタイプの人間だったのではないか。となると彼は僕と同様にいまだ独身で、さぞだらしない中年になっていることだろう。プロレス好きの同級生としてそうでなくては困る。それが同級生の友情ってもんだろ。なぁ、小田嶋。

高橋ダイスケ(たかはし・だいすけ)
格闘技経験なしの30歳代フリー編集者・ライター。小誌ほか、グルメ雑誌、ディズニー雑誌など見境のないジャンルで、器用貧乏ぶりを発揮中。憧れの技はラ・マヒストラル。野球と落語も大好物。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2022年6・7月号

目指すはK-POP? ジャニーズ進化論

目指すはK-POP? ジャニーズ進化論
    • 音楽業界からの【賛辞と批判】
    • 【芸能プロ】的戦略が抱える2つの“矛盾”
    • 令和の【ジャニーズ・シングル】20選
    • 20年代のジャニーズ【ミュージックビデオ】

移ろいゆくウクライナ避難者

移ろいゆくウクライナ避難者
    • 移ろいゆく【ウクライナ】避難者

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

サイゾーパブリシティ