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【premium限定連載】芸能評論家・三杉 武の「実話誌」ゴシップ大賞【8】

沢尻エリカ"本番AV"と小嶋陽菜"パイパンヌード"は本当に陽の目を見るのか?

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"カストリ雑誌"などと揶揄されながらも魑魅魍魎が跋扈する芸能界において、一服の清涼剤として機能するオヤジ系実話誌の数々。普段は表立って語られないこれら愛すべき実話誌(一般週刊誌含む)の下世話なゴシップを、芸能評論家・三杉 武がランキング形式で解説する、実話誌時評――。

1位 板野友美とTAKAHIRO"ひとつ屋根の下"同棲&美食の夜々(「フライデー」1月31日号)
2位 「競馬サークル&玄人ファン」が選んだ「本当にうまい騎手」(「アサヒ芸能」1月23日号)
3位 パイパン 小嶋陽菜6月卒業「無毛全開ヌード」(「週刊実話」1月30日号)
4位 沢尻エリカ離婚裏に本番AV密約(「週刊実話」1月30日号)
5位 「波乱の人生」最後の独占インタビュー 「淡路恵子」が忘れない後輩女優に「錦ちゃん」を寝取られた夜(「週刊新潮」1月23日号)

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『FRIDAY (フライデー) 2014年 1/31号』(講談社)

 今年も早1カ月が経ったが、年明け早々に歌手・やしきたかじんさんや大滝詠一さん、女優・淡路恵子さんなど大物たちの訃報が続いている。

 昨年末に亡くなった島倉千代子さんも含めて、ひとつの時代の節目を感じさせるが、5位に選んだのは「週刊新潮」の「『波乱の人生』最後の独占インタビュー 『淡路恵子』が忘れない後輩女優に『錦ちゃん』を寝取られた夜」だ。

 淡路さんは昭和を代表する大女優だが、最近では毒舌キャラでバラエティーでも活躍し、無類のドラクエ好きとして若者層やオタク層にも支持を集めていた。

 そんな淡路さんといえば、97年に死去した前夫で俳優の萬屋錦之介さんとの愛憎劇が広く知られているが、同誌では昨年に行った淡路さんによる"最後のインタビュー"を掲載している。

 インタビューで淡路さんは自身が前夫のフィリピン人歌手との間にもうけた2人の子供を抱えている中、錦之介さんから「僕は2人の父になるよ。一緒になろう」と猛烈なアプローチを受けたことや、錦之介さんが経営する所属事務所が約13億円の負債を抱えて倒産した時には私財を投げ打ったこと、錦之介さんが原因不明の難病を患った際、下の世話をしたり、六本木のクラブで雇われママをして生活していたことなどを振り返っている。

 そのうえで、復帰した錦之介さんが舞台の共演を機に宝塚の後輩でもある女優(※当時)の甲にしきと不倫関係になったことを知った当時の心境について、「(前略)その時私は、思わず"ふざけるな"と、錦ちゃんの看病ノートを破り捨ててしまったくらいです」と語っている。

 86年に淡路さんと錦之介さんは離婚。90年に錦之介さんは甲と再婚するも、97年に肺炎で死去した。

 甲が喪主を務めた錦之介さんの葬儀には淡路さんも参列したが、「4人の子供を連れて、私は丸裸で飛び出しました。お金のない彼からは慰謝料など取れず、約束した養育費も払ってくれませんでした。でも、ものは考えようで、あの時、彼があちら側へ行ってしまったことで、私は女優に戻れた。それには感謝しているのです」と気丈に語っている。

 その後も、淡路さんには三男のバイク事故死や四男の逮捕など悲劇が襲う。

 類まれなる美貌と才能を持ちながら波乱の人生を駆け抜けた淡路さん。今はただ冥福を祈るばかりだ。

 4位は「週刊実話」の「沢尻エリカ離婚裏に本番AV密約」。

 昨年末に前夫の高城剛氏との離婚が成立し、心機一転芸能活動を本格化させそうな沢尻。最近はドラマやバラエティー番組などで露出を増やしているが、そんな流れに待ったをかけるように「実話」はAV出演説を放つ。

 同誌によると、沢尻は離婚成立のため、口止めなども含めた"巨額の手切れ金的なもの"を高城氏に支払っており、それを肩代わりした所属事務所サイドの「奴隷状態」になるという。

 沢尻はスターダストプロモーションを解雇された後、個人事務所に所属していたはずだが、ここで言う"所属事務所サイド"とは業務提携先のエイベックス・マネジメントのことなのだろうか?

 そうした中、沢尻が主演映画『ヘルタースケルター』でヌードを披露していることに触れて、今後はもっと過激な作品への出演密約が(所属事務所サイドと)交わされているとし、「ズバリ、事実上のAV作品ですよ。離婚を成立させるために尽力した代償として、沢尻は関係者サイドに"ヘア完全露出&本格的セックスシーンあり"作品への出演を約束させられているといわれています。映画になるのか、DVD作品になるのか調整中と思われますが、AVやポルノと言ってもいいような内容になりそう。もし発売されれば、爆発的な収益になるとことは間違いない」と某芸能ライターは語る。

 さらに、この芸能ライターは「沢尻は『離婚を成立させてくれるなら、なんでもやります』と周囲に話していたそうで、事実上のAVも受け入れる可能性が濃厚。撮影が始まれば、本番シーンが含まれる可能性は高く、いよいよバツイチ沢尻の衝撃セックスが映像で拝めるかもしれませんね。沢尻は冗談まじりによく『あたし、騎乗位じゃないとイカないのよね』と話しているため、本人の意向を取り入れた騎乗位セックスまで見れるかも」と煽っている。

 ツッコミどころは満載で真偽のほどは疑わしさ満点だが、コメントの中に唐突に出てくる、沢尻が話しているという「あたし、騎乗位じゃないとイカないのよね」というフレーズが妙におもしろかったので4位とした。

 せめてこの発言だけでも、事実であってほしいところだが…。

 続く3位も「実話」から「パイパン 小嶋陽菜6月卒業『無毛全開ヌード』」。

 昨年大晦日の『NHK紅白歌合戦』で大島優子が卒業を電撃発表し、注目を集めているAKB48。

「次はこじはるでは?」なんて声もファンの間では多く聞かれるが、単なる卒業説ではなく、卒業後の"無毛全開ヌード"の披露まで取り沙汰するのが、「実話」の「実話」たるゆえんである。

 卒業うんぬん以前に、そもそも小嶋がパイパンであることをどう裏付けるのか、興味を持って読んでみると…。

 結論としては、フジテレビ系で放送されている競馬番組で共演しているおぎやはぎの小木が、番組の忘年会の席で小嶋に対してパイパンをネタにしてイジったところ、「(前略)小嶋は嫌がるどころか、うれしそうに『イヤだ~っ』と小木の太ももや腕を叩き、笑ってごまかしていたとか。結局、小嶋はパイパン疑惑を明確に否定しなかったようで、出席者の間では暗黙の了解で『やっぱり、こじはるはパイパンなんだな…』的な空気が漂ったと聞きました」というフジテレビ関係者のコメントが由来のようだ。

 これを受けて、「小嶋がパイパンになる合理的理由もある」とし、小嶋が人気下着ブランドのキャラクターを務めており、CMなどでブラとパンティーだけのランジェリー姿になる機会が多いこと、「デビュー間もないころなどは、元々小嶋には剛毛の噂が囁かれていたことなどを力説している。

 そのうえで、前述の小嶋卒業説に言及しているわけだが、百歩譲って仮に小嶋がパイパンで、近くグループを卒業するとしても、ヌードを披露する理由はなさそうだが?

 同誌は、昨年12月に発売したソロ写真集で小嶋が手ブラショットを披露していることに触れて、「現段階ですら下着までなら全然OKという小嶋だけに、ヌードはあっさり了承する可能性は大」(大手出版関係者)や「身長164センチ、推定バスト86センチのEカップ巨乳で、AKB屈指のエロい体と絶賛されていることを自覚している。脱ぐことに抵抗がないのが彼女の強み。今回、初写真集が大売れしたことで、ノーヘアパイパン写真集の話が一層具体的に進むでしょうね」(出版プロデューサー)などと関係者のコメントを紹介し、煽りまくっている。

 4位の沢尻ネタしかり、なんとも強引な試合運びが目につく「実話」だが、若者の想像力の欠如を憂う声が出ている昨今。"夢を忘れた少年たち"に媚びた中途半端なガチンコなどせず、とことんファンタジーを追求し、荒削りなファイトでオヤジたちにほのかな夢を抱かせようとする真摯な姿勢にはある種の敬意を表したい。

 2位は「アサヒ芸能」の「『競馬サークル&玄人ファン』が選んだ『本当にうまい騎手』」。

 インターネットの普及であらゆる情報の価値が下がっていく中、かろうじて情報の値崩れがあまり起こっていないのが競馬ネタだ。

 その背景には、情報が当たり馬券という読み手のメリットに変わりやすい特性や、競馬村の閉鎖的な構造などがあるのだろうが、そこに目をつけた「アサ芸」は最近やたらと競馬ネタに力を入れている。

 実際、競馬歴20年以上の小生が読んでも、「東西主要騎手&調教師 相関図」など今後の馬券術に生かしたくなるような魅力的な情報も多く見受けられた。

 競馬ネタは興味のない人には歯牙にもかけられないリスクもあるが、8ページものワイドを展開しているところを見ると、ネタ自体のウケは良いのだろう。

 今後も「アサ芸」の競馬ネタは注視したい。

 そして、今週の1位は「フライデー」の「板野友美とTAKAHIRO"ひとつ屋根の下"同棲&美食の夜々」だ。

 かねてから双方のファンの間では交際が取り沙汰されていた元AKB48の板野友美とEXILE・TAKAHIROの2人の同棲を同誌がキャッチ。

 双方のファンは嫉妬の炎を燃やしているのだろうが、すでに板野はAKB48を卒業しており、恋愛は解禁済みの立場であるから、批判される謂れはない。

 女優としてドラマや映画で活躍中の前田敦子と比べると、今後の方向性がいまいち見えにくい板野だけに、TAKAHIROの出方によっては電撃婚なんてことも十分有り得る。

 特にこの記事自体のインパクトが強かったというわけではないが、そういった今後の展開も加味して1位とした。

三杉 武(みすぎ・たけし)
大学を卒業後に全国紙で記者を経てフリーに転身。記者時代に培った独自のネットワークを活かして、芸能評論家として活動。週刊誌やスポーツ紙で独自の視点からコメンテーターを務めるほか、スクープ記事も手掛けている。アイドルやアニメ、TRPG、プロレスなどのサブカルチャーにも造詣が深い。
2012年には『AKB48総選挙2012公式ガイドブック』にて、10論客として第4回AKB48選抜総選挙の予想および解説を担当。翌2013年にも『AKB48総選挙2013公式ガイドブック』にて、8論客として、第5回AKB48選抜総選挙の予想および解説を務める。

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