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第1特集
サイゾー的タブー破りの雑誌ガイド【1】

【新右翼団体代表/木村三浩】「反韓反中」で気を引くな! 右派系雑誌を選定!

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――創刊ラッシュかと思いきや、老舗の雑誌があっさり休刊してしまう昨今。そんな中、今読むべきタブー破りの雑誌とは? 日本を代表する写真家、宗教学者、ブロードキャスターらといった面々による、禁断の雑誌レビュー! ついでに(僭越ながら)「サイゾー」の感想も少しだけもらっちゃいました!!

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木村三浩(きむら・みつひろ)
1956年、東京都生まれ。新右翼団体「一水会」代表、「月刊レコンキスタ」発行人。日本の民族派団体の活動を促すだけでなく、フランス、ドイツ、ロシア、リビア、シリア、マレーシアなど各国の民族主義政党・団体と交流し、民族派同士の国際連帯を構築している。


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【2】「月刊日本」
ケイアンドケイプレス/97年創刊/650円
「わが国の真の自立と再生」をキャッチフレーズに創刊した論壇誌。新自由主義的経済政策には一貫して批判的なスタンスを取り、特に小泉純一郎・竹中平蔵の経済・外交政策を痛烈に批判している。

──2013年末に発覚した、猪瀬直樹・前東京都知事が医療法人「徳洲会」グループから5000万円を受け取っていた問題で、両者の間を取り持った人物としてその名が挙げられた新右翼団体「一水会」代表・木村三浩氏。同氏が選ぶ、日本社会に信念を持って切り込み続ける右翼系雑誌とは?

 日本社会は今、右傾化しているといいます。どうやらその背景には、安倍晋三首相が「戦後レジームからの脱却」を引っ下げて総理大臣に就任したことや、「反韓国」「反中国」を声高に叫び、「在日は出てけー」など、いわゆるヘイトスピーチを繰り返すグループがメディアをにぎわしている影響もあるようです。

 しかし40数年間、民族派右翼としてさまざまな政治的社会的問題にかかわり、時には司法当局に身柄を拘束される経験もした私にすれば、この傾向を単純に喜んでばかりもいられません。なぜなら、彼らの行為は右翼とは似て非なるものだからです。反韓反中を口汚く言挙げしていれば事が足りると考えるならば、それは本来の右翼とはまったく相いれない。

 では、本来の右翼とは何か。あえてひと言でいうならば、「和をもって貴しとなす」――この精神に尽きるでしょう。

 つまり、右翼の本質とは、わが国の民族、伝統、歴史、祖国愛、郷土愛を尊重すると同時に、他国との関係においてもこれを認め、尊重するということです。したがって、いたずらに排除の論理は取りません。

 ただし、民族の尊厳や自国の領土に脅威を与えるものに対しては、断固とした姿勢で臨みます。私が「ヤルタ・ポツダム体制打倒」「東京裁判史観否定」を訴え、さらに日米安保条約の破棄、在日米軍基地即時撤去、対米追従からの脱却を主張するのは、このためなのです。日米安保条約も在日米軍基地も、米国の占領政策の延長上にありますよね。これらを解消するためには、戦後の体制や価値観を問い直す必要があるでしょう。そして、これらを解消してこそ、わが国の尊厳も矜持も保たれるということなのです。私が発行人となっている機関紙に「(月刊)レコンキスタ」【1】と名付けたゆえんも、ここにあります。レコンキスタ、日本語に訳せば「失地回復」です。

 最近、こうした志を持った、いわゆる“保守系雑誌”は元気がいい。書店のオピニオン誌コーナーは、右派系媒体がほぼ独占状態。左派系の凋落は止まりません。中でも、私は「月刊日本」【2】「伝統と革新」【3】「表現者」【4】の3誌を推奨したいと思います。これらは戦後体制を否定し、安倍政権の米国従属政治を痛烈に批判する点で、私の主張とも共通するからです。

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