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辛酸なめ子のサバイバル女道 第8回

日舞の所作で一目置かれる女になる

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アロマの香りが漂う優雅なリビングで、個人指導を受けました。

 30代独身女性として、積極的に和文化をたしなんでいかなければという焦燥感に駆られています。確か、酒井順子さんの『負け犬の遠吠え』(講談社)にもそんなようなことが書いてあったし、大人の貫禄を出すためには和服や和の習い事がマストです。そんな時、脳裏に浮かんだのが、イラストレーターでいつも素敵な和服をお召しになっている平松昭子さん【註1】。以前平松さんの展覧会に伺ったら、会場で日本舞踊を舞われていて、周囲が水を打ったように静まり返り、人々が称賛の眼差しで見つめていた情景が心に焼き付いています。聞けば、平松さんは日本舞踊で名取りの資格【註2】をお持ちだとか。そういえば、紀宮様やデヴィ夫人など、真のセレブは皆、日本舞踊をされているイメージが。そこで、二番煎じになってもいいから、ぜひ優雅で艶麗な日本舞踊を伝授していただければと思い、平松家の門戸を叩きました。

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