自然のスタジオ(上)

《カケス》2015年

 コロナ禍に伴う外出自粛要請により今回、写真家たちも大きな影響を受けたようだ。外出や移動が制限されるというのは、被写体を必要とする彼らにとっては死活問題となってしまうからだ。

 しかしながら、中には宮崎学のような例外的な写真家もいる。長野県の駒ヶ根周辺を拠点とする宮崎は、けもの道に照射した赤外線でシャッターが自動的に切られるという無人カメラのシステムを70年代から構築してきた。写真家自身が移動しながら動物を追うプロセスを省くのに成功したことにより、基本的な撮影場所は、近隣の野山で事足りてしまうのだという。

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