【クロサカタツヤ×津田啓夢】動画スキルは基礎教養? 動画メディアの未来とこれからの情報発信のあり方

通信・放送、そしてIT業界で活躍する気鋭のコンサルタントが失われたマス・マーケットを探索し、新しいビジネスプランをご提案!

●平日の主なメディアの平均利用時間グラフ
(出典)総務省情報通信政策研究所「平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」より抜粋して作成

――「若者のテレビ離れ」なんて今さら声高に叫ばずとも、YouTubeやAbemaTV、HuluにNetflixなど、着実に広がるネット動画のシェア。そんな状況だから、当然のように情報源としても動画のニーズは高まっていて、テキストの記事じゃなくて「むしろ動画のほうがいい」という視聴者も増えているとか。もちろん「活字中毒」な人はいつの時代にもいるだろうけど、着実に地殻変動は進んでいる。近い将来、この連載だってもしかしたら動画になっているかもしれない。

津田さんが編集長を務めるbouncyのトップビュー。

クロサカ 今月のゲストは、先日、朝日新聞に事業譲渡された動画メディア「bouncy」【1】の編集長を務める津田啓夢さんです。津田さんは以前、ケータイ業界専門の記者をしていらっしゃって、その頃から面識があったのですが、気がついたら動画を専門にされていました。なぜ、動画を始めたんですか。

津田 これまで「ケータイWatch」【2】「Engadget Japanese」【3】というウェブ媒体で記者として記事を書いていたんですが、Engadgetの途中から動画にシフトしていきました。始めてみたら、この業界ってYou Tuberはいてもメディアとして動画をやっている人があまりいなかったんですよ。じゃあ、本気でやっていったら、どうなるのかなと思ったんです。

クロサカ 最初から、自分が顔を出した動画をつくろうと思ったんですか。

津田 よく言われるように、雑誌が廃刊したり、ライターさんの仕事が目に見えて減っていったりということがあって、一緒に新しい仕事ができないかなと思ったんです。だから、Engadgetで動画を始めるときに、撮影者が自ら顔出しするルールをつくりました。ライターさんが顔と名前を出すことで、ほかのテキストの記事ともリンクする。そうすると、そのライターのブランド価値が上がって、動画だけじゃなくて「このライターさんにお願いしたい」といった感じで、仕事が増えるんじゃないかと思ったんです。

クロサカ その結果はどうでしたか。

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