【ライター・池城美菜子】が選ぶ未邦訳本――「こんなに面白いんだから訳させて!」なノンフィクション文学3選

[ライター]池城美菜子(いけしろ・みなこ)

ヒップホップやレゲエ、R&Bなどのライナーノーツ執筆をはじめ、対訳も手がける。著書に『まるごとジャマイカ体感ガイド』(SPACE SHOWER BOOKs)などがある。ツイッター〈@minakodiwriter〉

『JAY‐Z―ロッカフェラ王朝を築いたヒップホップの帝王』(トランスワールドジャパン)

 面白いものやおいしいお店を見つけると、 そればかり周囲に勧める迷惑な人っている。私、ソレです。 本の場合はさらに重篤。特に邦訳がないノンフィクションは「訳させて」となる。

 『40Days of Dating』【1】は、13年に話題になった実話ブログをもとに、「基本モテるが、恋愛が続かない友達同士が本気で40日間デートしたらどうなるか?」を実験。ニューヨークの人間関係あるある満載で、まるで友人の恋バナを聞いているような構成で、日本と異なる恋愛事情もよくわかる(タイムワーナーが映画化の権利を取得)。邦訳は、昨年に大手の出版社に持ち込み、担当者が奔走してくれたが、「海外の恋愛モノはウケない」との社内意見で実現せず。『セックス・アンド・ザ・シティ』がはやった頃より関心が低いそうで。あのドラマが現実と違う点こそ伝えたいのに。

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