あゝ森高さま、あなたは本当に偉大な方でありました!すべてのアイドルは森高に通ず!三要素に見る“始原”としてのモリタカ論

――1986年夏、森高千里がデビューした。それ以降の華々しい活動については【1】 【2】までで説明してきた通りだが、そんな森高が、以降のアイドルのあり方を規定したということをご存じだろうか? アーティスト化、エロティシズム、そしてヘタウマ。3つの要素から考察する画期的な森高千里論!

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 AKB48が緩やかな下降線を描き始めた。モーニング娘。の道重さゆみは卒業し、Berryz工房は活動停止、10月末にはアイドリング!!!の“全員卒業”が控える。アイドル戦国時代が終焉を迎えつつあるのだ。いま、その焼け野原に、優雅に羽を羽ばたかせ、森高千里が舞い降りる。これは決して偶然ではない。なぜなら、すべての現代アイドルは森高千里に始まるから。つまり森高は、“アイドル始祖鳥”なのだ。

 まずは、美脚に象徴されるエロティシズムについて。初期の森高人気は、宅八郎に象徴されるようなカメラ小僧的オタク層に支えられていた。彼らがまず狙ったのは、彼女の脚。そのことに自覚的だった彼女はその人気を逆手にとり、奇抜なコスプレや超ミニスカートを衣装に取り入れていく。この流れは、田中美奈子や中條かな子ら、90年代初頭に活躍した“学園祭の女王”と呼ばれるアイドルシンガーたちにも大きな影響を与えていく。

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