トイボックス・和田康宏の"ソニー再建"への提言「ゲームで培ったものをエレクトロニクスに活かせ!」

 代表作となった『牧場物語』をはじめ、比較的任天堂用ソフトに力を入れてきた和田康宏プロデューサー。そこで、任天堂とSCEの違いについて教えていただいた。

──和田さんが任天堂用ソフトを多く手がけてきたのは、PSシリーズから出すより、何かメリットがあったからなのでしょうか?

和田 いや単純に、僕が『牧場物語』を作り始めた頃って、スーパーファミコン全盛の時代だったんですよ(笑)。内容もどちらかというとファミリー向けだし、そのままスーパーファミコンで作った、っていうのが正直なところです。

──特に理由があったわけではないと(笑)。

和田 もちろん、両者にはそれぞれ違った強みがありますから、本来はターゲットに合わせて開発をしていくべきなんですけどね。例えばSCEさんの場合、これは同社の強みともいえることだと思いますが、現在のPSシリーズのファンの方々には、子どもの頃からPSに触れていたユーザーが中心にいると感じます。よくも悪くもゲームが好きといいますか、コアなユーザーが非常に多いんですよね。対して任天堂さんは、もともと自身が最強のソフトメーカーでありつつ、近年はファミリー層を中心としたあらたな市場の拡大に力を入れた商品開発をしていたので、結果として「はやってるから手に取ってみた」というライトユーザーが多かったりといった違いがあるのではないでしょうか。

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