消費税増税で日本の"格"もダウン!? 企業の"借金返済能力"を計る格付け会社は世界を滅ぼすか?

『格付けの深層』(日本経済新聞出版社)。

──国や企業の発行する債権に対し、その信用度をランク付けする「格付け会社」。1900年代にアメリカで生まれたこの業種は、2000年代後半にはリーマンショックを引き起こす原因になったとして批判を浴びた。それでも格付け会社各社は今現在も、イタリアやスペイン、そして日本の国債格付けを引き下げて広く世界に影響を与えている。格付け会社が世界経済を震撼させる日が、再び来るのだろうか?

 欧州金融危機の深まりと共に、大手格付け会社への風当たりが強くなっている。イタリア財務警察は1月24日、市場操作を行った疑いで、世界三大格付け会社の一角フィッチ・レーティングスへの捜査に着手。昨年には、同じく大手のスタンダード・プアーズ()、ムーディーズ・インベスターズ・サービスへの同様の捜査も行われている。今回のフィッチ捜査は、S&Pが1月13日にイタリアを含む欧州9カ国を格下げし、各国の政策担当者や市場関係者が一斉に反発した矢先の出来事だった。

 2008年のリーマン・ショックをはじめ、このところ世界的な経済問題が起きるたびに話題となる格付け会社とは、そもそもどんな組織なのか?

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