パチンコまで解禁で「ジ・エンド」信頼も文化も失ったCMの未来 広告のプロ2人が民放地上波の欠陥を診断

 テレビの広告収益低下が止まらない。テレビは本当に「広告メディアの王座」から陥落したのか? そこに再生の道はあるのか? 気鋭の論客、広告プロデューサー・吉良俊彦氏と、マーケティングプランナー・谷村智康氏が論考する。

谷村智康氏

谷村 先日、08年3月期で、民放キー局全5社の営業利益が減益たったことが発表されました。主たった理由は。スポットCMの出稿量が減ったことです。一方で、国内の純広告費は4年連続で増加しています。これは、テレビというものへの、クライアントからの評価が下がっている結果だと思うんです。スポンサーは、テレビの広告効果が落ちていることをいろんな調査で把握していて、広告の放送料の値引きを要求してくる。それは合理的な商取引として当然です。これまでは「ちゃんとした企業だけがCMを放送できる」という社会的信用が、テレビ局によって担保されていました。その格式分だけ、放送料に上乗せができた。しかし、それも薄れてしまいました。

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2024.4.27 UP DATE

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