元「広告批評」編集長が語るアイドルのタイアップPV効果と今後の可能性

河尻亨一氏。
(撮影/伊丹豪)

──Perfume×森永乳業・pino、安室奈美恵×ヴィダルサスーン、AKB48×カゴメなど、昨今、企業メッセージをのせたアイドルのPVが注目されるようになった。この現象について、その効果と今後の動向を、元「広告批評」(マドラ出版)編集長・河尻亨一氏に聞いた。

 企業がアイドル楽曲のPVを一篇まるごと"タイアップCM"にする事例が話題になっているようですが、それには次のような背景があるのではないでしょうか。まずこの1~2年、TV-CMの表現のミュージカル化(音楽とダンスで訴求する)が顕著になっているんです。代表例としてロッテのFit'sが挙げられますが、いれ以外でもCMの世界ではいま、歌・ダンスものの企画がヒットしやすい傾向があります。少し前のポッキー、ワコール「LALAN」、アデランスなどなど、みなさんその手のコマーシャルを2〜3本は容易に思いつくのではないでしょうか。

 もちろん、人間の本能的な部分にアピールすることができる音楽やダンスは昔からある王道的CM手法です。テレビCMだけでなく、ネットも含めた動画広告の基本中の基本とも言えるでしょう。しかし、最近ではこれまであまりそういった方法で広告してこなかった商品までが、積極的にCMに音楽やダンスの要素を取り入れるケースが目立ちます。

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