『ザ・コーヴ』に反対するよりも、真の力作を自分で確かめよ──蜷川正大[民族派活動家]

【選者】蜷川正大[民族派活動家]

蜷川正大氏も出演しているドキュメンタリーDVD『実録ドキュメント893THE 右翼関東編』。

 今、『ザ・コーヴ』が話題になっているけど、俺はああいう映画がいけないとは思わない。左右それぞれの意見があって、世の中があるわけで、そうじゃないと面白くないからね。だからこそ、今回は保守的なテーマの作品を紹介するよ。

 まずは北方領土問題を描いた名作『氷雪の門』【1】。第二次大戦時に日本はソ連と不可侵中立条約を結んでいたのだけど、ヤルタ協定が結ばれてソ連が満州に侵攻してきた。それで8月15日に敗戦、日本は武装解除させられるんだけど、ソ連はそのタイミングで北方領土に攻め込んでくる。これはその時に樺太で最後まで日本人を救うために残っていた、真岡郵便電信局の女性たちの悲劇を描いた劇映画。当時のアイドルが総出演していて、すごく力を入れた映画だったんだ。ただ、ソ連からの抗議があって、"左"だった映画業界が屈して、お蔵入りになっていた。

 それがようやくパッケージング化されて観られるようになった。これはとても大事なことで、北方領土問題の歴史は、そもそもこの作品に描かれた史実から始まっている。根本の歴史に触れることで、今の問題を考えるきっかけになるという意味でもお薦めだね。

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