小規模マニアック書店が本音で語る「不況出版業界の処世術」

葬儀専門雑誌に見るミニコミの持つ"すごみ"

 スピリチュアリズムとは、ある意味対極にある本を専門に取り扱っている店もある。それが、新宿御苑ほど近くにある「模索舎」。若い頃、左翼思想に影響されていた、もしくは今でも影響されているという人なら「ああ、あそこか」と思うに違いない。70年代安保の時代からずっと「そっち系」の本や機関誌を扱い続けている店だ。ただし、今現在の模索舎は、「自主流通出版取扱書店」ということになっている。

「ミニコミのほうが、まだ可能性を残しているんですよ」とは、"舎員"の"ひ。"さんの言。「大手の雑誌に載ってる記事なんか、安い金でコキ使われてイヤイヤやってる派遣社員やフリーライターが書いたものでしょ? でも、今じゃそれと同レベルの情報を、個人がブログなんかで発信しちゃってるわけで。しかも、こっちは嬉々としてやってるんだから、かなうはずないですよ」

 いきなり、出版業従事者には耳の痛い話が出てきた。

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