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【premium限定連載】芸能ジャーナリスト・二田一比古の「週刊誌の世界」

ドラマ界を仕切るホリプロvsスターダストの頂上決戦

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 世代交代で揺れる「ジャニーズ事務所」の動向をライバル事務所は冷静に見つめているという。某芸能でプロ幹部が話す。

「ジャニーズは娘のジュリー氏が社長になり事務所全体を仕切るのは間違いないですが、ジャニー社長、メリー副社長のようにはいかないと思う。それだけに他の事務所は今後どういうスタンスで付き合うかが課題。ドラマ、歌番組、バラエティーから情報番組までジャニーズが番組を仕切る時代が続く以上、へたに喧嘩すれば、ジャニーズと共演できなくなることも考えられる。他の事務所の仕事への影響も出るほどジャニーズの力は偉大でもある。今後もその力がつづくのかは、すべてはジュリー新社長の力量を拝見してからになる」

 とはいえ、これはあくまでも男性アイドルの世界の話。さほど関係ないのが女優の世界、俗に言うテレビ女優の世界は若手がひしめき合い、今もしのぎを削っている。この状況はまだまだ続く。

 亡くなった樹木希林さんは30代の頃から老け役をやり名脇役女優として活躍。圧倒的な存在感を残し75年の生涯を閉じたが、今の若手で初めから脇役を目指す人はいない。狙うは主役の座。テレビ関係者が話す。

「主役を張れる女優になれば、化粧品など大型のCMが取れる。女優業とCM出演だけで本人も事務所も潤う。さらにヒットドラマを出せば出演ギャラだけでなく、CMの契約料も上がる。事務所も力が入るわけです」

 テレビを見てもCMと主演が結び付いているのは一目瞭然。いかに主演を獲れる女優を数多く送り出せるかが事務所の腕。今、その最前線にある事務所が「ホリプロ」と「スターダストプロモーション」の二社。ホリプロは「渡辺プロダクション」に継ぐ老舗プロとして1960年に創業。山口百恵や和田アキ子、石川さゆりを育て上げた。いち早く目黒に自社ビルを建て、大卒の社員を募集して採用したことでも知られている。現在は創業者の息子たちがいくつかのグループ会社に分かれて主に若手女優に力を注いでいる。綾瀬はるかを筆頭に深田恭子、石原さとみ、波瑠、高畑充希といずれも主演できる若手女優が目白押し。対するスターダストはホリプロに遅れること19年、1979年に創業。最初は代官山の一室でスタートしたのが、今や恵比寿界隈のビルの一室をいくつも借り、恵比寿は「スターダスト村」と呼ばれるほど勢力を広げている。こちらも主演クラスの女優の宝庫。常盤貴子、竹内結子、松雪泰子はすでに中堅どころ。その下には柴咲コウ、北川景子と粒ぞろい。特筆すべき点は、若手が確実に頭角を表していること。「わろてんか」の葵わかな(20)。「半分、青い」の永野芽衣(18)と、続けて朝ドラの主演を出している。同じ事務所の女優が連続して朝ドラに出演したことから、「NHKとのコネ。ゴリ押し」などと喧伝されたが、

「朝ドラは長期戦。芝居の上手い下手はすぐに露呈してしまい、視聴率にも響く。きちんとオーディションで決めるが、同じレベルだったら、実績のある大手の事務所が有利。他に多くの役者がいれば、共演者として使いやすい」(放送記者)

 事実、葵では濱田岳。永野では松雪泰子と、いずれも同じスターダストの役者が共演している。記者が話を続ける。

「今のドラマ界はNHKの大河、朝ドラに出演することで役者として箔が付くとされている。脇役でも朝ドラに出たことで、民放からは特別待遇でオファーがくる。そのためには美しい、可愛いだけの女優ではダメ。やはり要求されるのは演技力。好調だった『半分、青い』の永野は、18歳とは思えない演技力で業界内でも絶賛された逸材。今後、民放から映画までどこまで活躍するか注目されています。NHKのドラマは女優としての出世コース。いかにその座を勝ち取るかですが、現段階ではホリプロとスターダストが最前線におり、両者の席の取り合いが今後の焦点です」(テレビ誌記者)

 来年の大河「いだてん」では主人公の妻役でホリプロの看板女優・綾瀬はるかが出演する。かつて「八重の桜」で主演している綾瀬だが、「前回がさほど視聴率が取れなかっただけに、来年の大河をステップに二回目の大河主演を狙っている」(テレビ記者)と言われる。
 スターダストも負けてはいない。現在放送中の「西郷どん」では北川景子が「美しすぎる姫」と話題の篤姫役で出演。「いずれ大河の主演を獲るための伏線」と言われている。

 NHKドラマを両事務所の駆け引きとして見るのも一興だろう。

(敬称略)

二田一比古
1949年生まれ。女性誌・写真誌・男性誌など専属記者を歴任。芸能を中心に40年に渡る記者生活。現在もフリーの芸能ジャーナリストとしてテレビ、週刊誌、新聞で「現場主義」を貫き日々のニュースを追う。

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