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【premium限定連載】芸能ジャーナリスト・二田一比古の「週刊誌の世界」

ジャニーズ栄枯盛衰物語――契約解除・山口達也の行く末と、辞めジュたちの悲喜こもごも

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「蟻一匹入る余地がない」と言われるほど鉄壁を誇っていたジャニーズ事務所が揺れている。“関ジャニ∞”の渋谷すばる(36)がグループから脱退し、年内に事務所からの退所が発表されてから1ヵ月足らず。今度は“TOKIO”の山口達也(46)の契約解除が通達された。前代未聞の強制わいせつ事件を起こした山口。実質、解雇されたのに等しい。一生つきまとう「わいせつ罪」という十字架。加えてジャニーズという大きな後ろ楯を失っての再出発。前途多難は目に見えている。それでなくとも、ジャニーズ事務所は「去る者は追わず」退所したタレントには冷たいと言われている。事実、事務所に貢献した元SMAPの3人に対しても、依然として見えない圧力をかけ続けていると喧伝されている。

 かつてジャニーズの途中退所者を追ったことがある。売れてから辞めた者もいるが、ジュニア時代に売れる前に辞めていった者も少なくない。今やジュニアとしてレッスンを受けている者だけでも百人は下らないと言われるジャニーズ事務所。その中から選ばれてメジャーデビューできるのは一握りと言われている。

「大手事務所は無料でレッスンを受けさせるので、誰をふるいおとしても父兄から文句を言われてトラブルになることはない。昔は多額の入会金やレッスン料を取り、デビューもさせない。レッスン料稼ぎをする悪徳事務所もありましたが、今の時代では通用しない」(芸能プロ関係者)

 事務所退所でスターへの道を諦め、大学を目指すために勉強をし直す者。芸能界を諦め別の仕事に就く者はいいが、転落の人生をたどる者もいる。

 SMAP人気が全盛期だった時代。ジュニアにTという少年がいた。「第二のキムタクになる」と評判のビジュアルで将来を期待されていたが、「女遊びなど素行不良」で静かに事務所からクビを言い渡された。通のファンの子は「ジュニア時代に目を付け、 “絶対にこの子はスターになる”と密かに応援するファンもいる。本当にスターになったとき、彼女たちの喜びが爆発する。それがファン心理。」という話をよく聞いた。T君もそんな存在だった。突然のクビ宣告に戸惑うT。退所直後、Tは原宿にいた。若者のメッカ、原宿竹下通り。当時、「生写真屋」が公然と店を開いていた。

 アイドル達の普段の素顔を隠し撮りした生写真が売っており、お店はファンの子で大盛況だった。当時の取材によれば、「月百万円以上の売り上げを上げていた」という。そんな店の近くに夕方になるとT君が現れた。彼はジャニーズファンが生写真を求めて来るのを狙っていた。目ざとく見つけたファンが声を掛け、写真を撮りたいとお願いすると「ワンショット千円」と有料で写真を撮らせて小遣いを稼いでいた。私も声を掛けた。

 彼は「クビになったことを親に言えず、とりあえず小遣い稼ぎをして生活の足しにしている。1時間ぐらいで軽く1万円になるよ」と答えた。ジュニア時代の話や解雇された経緯を聞くと口を濁したが、「いずれ話すよ」と携帯番号を言って、千葉にある実家に帰って行った。しばらくして電話をすると、「近くの工場で働いている。話したいことはいっぱいあるけど、もう芸能界に未練はないから」と芸能界に見切りをつけ新たな人生の再出発を果たしていた。

 別の元・ジュニアは「東京では顔バレしている」と知人を頼り関西方面に流れていた。再就職先は京都のホストクラブ。イケメンぶりでたちまち店のナンバー1にまで登りつめ、月収は五百万円にまでなっていた。彼も多くを語らなかったが、こんな話をしていた。

「ジャニーズも顔が命。イケメンが売れる絶対条件。ホストも同じ。そこに女の子が喜びそうな甘い言葉があれば、商売になるのがホスト。ついでに肉体という武器もあればいい。ジャニーズで通用しなかったらホストが一番だと思うよ」

 アルコール依存症の山口にホストは難しいだろうし、再起する道は難航を極めるのは必定。

 ジャニーズ事務所は「今後も山口を支援する」と言っているが、なにをどう支援するのか明らかではない。46歳でも山口はアイドル扱い。しかし、特にソロの芸能人として優れたものはない。ギター・ボーカル・司会にタレント業で幅広く活躍していた山口だが、特に秀でた才はなく、TOKIOのメンバーという肩書きだけで生き延びていた。「席があったらまたTOKIOに戻りたい」というのは本音だろう。そこしか芸能界で生きる道がないことを山口自身が一番自覚している。戻るどころか、芸能界追放の声も広まる。別れた妻と2人の子供の養育費に今後の生活。預貯金は3億円ともいわれているが、番組が打ち切りになったNHKに対しての違約金などの支払い問題も残っている。事件の代償はあまりにも大きい。

(敬称略)

二田一比古
1949年生まれ。女性誌・写真誌・男性誌など専属記者を歴任。芸能を中心に40年に渡る記者生活。現在もフリーの芸能ジャーナリストとしてテレビ、週刊誌、新聞で「現場主義」を貫き日々のニュースを追う。

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