>   >   > スーパー芸能記者が見る“年始め芸能報道”の正しい読み方【後編】

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広瀬すずオフィシャルブログより

 SMAPの解散騒動に、ベッキー&ゲスの極み乙女。の川谷絵音をはじめとする不倫騒動、人気俳優・成宮寛貴を電撃引退に追い込んだ薬物疑惑など、近年まれに見る芸能スキャンダルバブルにわいた2016年。

 ここ数年、紙離れ、活字離れにより青息吐息のスポーツ紙、週刊誌にとっては一陣の追い風となったわけだが、けっして良いことばかりではないという。

 週刊誌デスクはこう語る。

「確かに、SMAP騒動は追い風にはなりましたが、ジャニーズ事務所寄りの報道に終始した朝刊スポーツ紙に対する世間の風当たり、マスコミ不信は今後も尾を引きそうです。我々、週刊誌に関しても、読者が求める記事のハードルがかなり高くなってしまった。結果的に『週刊文春』はベッキーを休業に追い込み、メリー(喜多川)さんのインタビューでSMAP解散のキッカケを作った。『フライデー』も成宮を芸能界引退に追い込んでいる。そこまで過激路線を敷いても、部数が飛躍的に伸びたかというとそうでもない。訴訟などのリスクを考えると割に合わないというのが現実です。今後は芸能事務所サイドも、記事に対して過敏に反応するようになるでしょうしね」

 実際、年明け早々に歌手・高橋真梨子が、今月11日発売の文春で昨年大みそかの「NHK紅白歌合戦」に出場した際、「紅組」司会の有村架純に怒ったと報じられたことに対し、一時は高橋の所属事務所が裁判を辞さない構えを見せた。

「記事の真偽はさておき、正直言って『訴訟沙汰にするほどの話か?』というのが率直な感想です。さらに驚いたのが、世間の声。昨年、あれだけ“文春砲”と持ち上げられて新語・流行語大賞にまでノミネートされたにもかかわらず、今回の件に関するネット上の声を見てみると、『事実よりオーバーに報道するのはやめてほしい』、『文春、調子に乗りすぎ!』など、概ね文春に対して批判的なんです」(前出の週刊誌デスク)

 その根底に、前述した世間の“マスコミ不信”があるのは想像に難くないが、年明けから芸能メディア関係者にとっては他人事では済まされない象徴的な出来事だという。

 記事を否定されるといえば、今年の朝刊スポーツ紙の“元旦スクープ”も、ことごとく当事者芸能人たちに否定されて物議を醸している。

 朝刊スポーツ紙といえば、普段メインで取り扱うスポーツの多くがオフシーズンということもあり、近年では元旦の1面に独自色の強い芸能スクープを投入するのが恒例となっている。

 今年は日刊スポーツが女優・広瀬すずとモデルで俳優の成田凌との真剣交際を、デイリースポーツが元AKB48の前田敦子とロックバンドRADWIMPSの野田洋次郎との親密交際を報じた。また、スポーツ報知が俳優・岡田義徳と女優・田畑智子が早期の結婚の意思を固めたと報道。

 スポーツニッポンはモデルでタレントのローラが、交際が報じられていた人気グループ三代目J Soul Brothersのボーカル・登坂広臣と破局したと伝え、サンケイスポーツが交際中とされるお笑いコンビサバンナの高橋茂雄とテクノポップユニットPerfumeのあ~ちゃんこと西脇綾香が、今月初旬に米国旅行を予定していることを伝えた。

 そのほか、複数のスポーツ紙が、かねてから交際中のお笑い芸人・陣内智則とフジテレビの松村未央アナウンサーが、今春にも結婚する意向であると報じている。

 芸能プロダクションマネジャーはこう語る。

「岡田さんと田畑さんの結婚や高橋さんと西脇さんの海外旅行に関しては、さもありなんと言ったところ。別に驚きもしないし、多少トバし気味に書いてあったとしても、関係各位も怒るようなことはないでしょう。そういう意味で一番無難なのが、複数の新聞が報じている陣内さんと松村アナの結婚報道じゃないですかね。ローラと登坂に至っては、そもそも交際の有無そのものが怪しいです。昨夏に『女性セブン』が報じ、それなりの“仲”ではあったんでしょうけど、真剣交際という感じではなかったんじゃないですか。取りあえず、インパクトのあるスポーツ紙の“元旦スクープ”で火消しをしておこうという両者の所属事務所の意図が感じられます。実際に、報道を受けてあっさり破局を認めていますしね」

 一方、記事の当事者および所属事務所が“完全否定”という強硬な態度に出たのが、広瀬&成田凌との真剣交際報道と前田&野田の親密交際報道だ。前者は広瀬の所属事務所が、報道が出た直後に即否定、さらに広瀬本人もブログで改めて交際を否定した。後者についても、前田と野田が揃って交際を否定している。

「広瀬と成田に関しては、その後『女性セブン』も熱愛を報じていたところを見ると、親密な関係にあることは間違いないでしょう。ただ、広瀬は今ブレーク中の人気若手女優。未成年ということもあり、所属事務所もかなりピリピリしているのではないでしょうか。ニッカンがなぜ、勝負に出たのかは謎ですが、もしかするとセブンに記事が出ることを想定していたのかもしれませんね」(前出の週刊誌デスク)

 一方、前田と野田については民放テレビ局の編成担当がこう明かす。

「前田さんと野田さんが以前から飲み友達というのはかなり知られていましたが、交際報道には驚きました。ただ、前田さんが所属する太田プロダクション、RADWIMPSが所属するユニバーサルミュージックはどちらもメディアにも強い影響力を持つ大手ですから、デイリー側もそれなりの自信があって報じたのでしょう」

さらにこう続ける。

「そういえば、現在放送されている吉高由里子さん主演の『東京タラレバ娘』には、当初前田さんがキャスティングされていたとか。それが、なぜか太田プロサイドが前田さんではなく、大島優子さんに変更したという話は聞いたことがあります。当時は、前田さんよりも、以前に“月9”で共演して気心も知れている大島さんの方がやりやすいのかなと思ったのですが、今にして思うと、かつて野田さんと交際していた主演の吉高さんに太田プロサイドが気を使ったのかもしれませんね」

 何とも興味深い話ではあるが、業界内の注目度という点で群を抜いているのは、意外にもスポニチが記事にしたタモリから解散したSMAPへの直筆メッセージだという。

 前出の週刊誌デスクはいう。

「タモリといえばSMAPメンバーと懇意の仲で、所属する田辺エージェンシーは木村拓哉を除く4人のメンバーがジャニーズ事務所を独立した後、バックアップするはずだった。それが今回の直筆メッセージがスポニチ1紙独占というのも興味深い。スポニチといえば、田辺エージェンシートップの田邊社長と抗争状態にあるバーニングプロダクションの周防郁雄社長と蜜月というのが業界内の常識でしたから。考えられるケースとしては、周防社長がニッカンに田邊社長のお気に入りの夏目アナと有吉弘行の交際&妊娠報道をリークしたことを受けて、ニッカンのライバル紙であるスポニチと田邊社長が急接近したのかもしれません」

 さまざまな思惑をはらんで展開される各媒体の芸能記事だが、今年も昨年以上に世間の注目を集めることはできるのか?

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