サイゾーpremium  > 特集2  > 【婚礼ビジネス】は商機拡大の予感!?

――ゲストを遠方より招くことも多い婚礼ビジネスにとって、東京とつながる北陸新幹線の開通はまさに商機拡大。と思いきや、逆に他地域に客を取られる可能性も出てくるということで……。地域密着型ビジネスである葬儀業界と共に、冠婚葬祭の行く末を徹底分析!

[開通プラス度数 +70%]
今後は軽井沢や東京がライバルに 地域全体でのブランディング強化を!

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『ブライダルのお仕事2016』(芸文社)

 ウェディング業界は、数年前から北陸新幹線開通を当て込んだ投資を行っており、色めき立っている。結婚情報誌「My Wedding」(芸文社)企画部長も務める婚礼ジャーナリストの堂上昌幸氏は次のように語る。

「ウェディング業界は観光産業の一翼として位置づけられます。引き出物にご当地ものを用意し、ゲストが宿泊して周遊するからです。中でも金沢は、隣接する市のみならず富山県など他県からも集客できる都市。基本的には北陸地域に住むカップルがターゲットですが、新幹線開通により、北陸から上京した方のUターン婚も期待されることとなる。日帰りが可能になりますから、東京からの招待客が増えるでしょう。すでに金沢市内のホテル、結婚式場は2014年中にリノベーションを終え、同年夏から開通プランを売り出しています」

 金沢国際ホテルは披露宴会場などを、ホテル日航金沢はチャペルを、金沢エクセルホテル東急は「金沢東急ホテル」としてリブランドした。ANAクラウンプラザホテル金沢も伝統工芸の「箔」をコンセプトに大宴会場を改装し、豪華絢爛な空間を作り上げている。

「結婚式という視点から見た場合、北陸地方は名古屋圏に近く、ウェディングにお金をかけることが特徴。招待客数は60人前後と全国平均のより少ないのですが、総予算は全国平均並みの330万円。東京との物価格差や一人当たりの単価を考えればかなり高額といえるでしょう。加賀友禅で作った"花嫁のれん"を嫁ぎ先の仏間の入口でくぐるなど伝統的な儀式も残っていますし、引き出物も品数が多くこだわりが強い」(堂上氏)

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