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注目を集めるには炎上で資金調達?

著名アーティストがクラウドファンディングでやるやる詐欺を助長?

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注目を集めるには炎上で資金調達?

数十億単位の資金が集まることもあれば、誰からも見向きもされずひっそりと終わるプロジェクトもあるのがクラウドファンディング。そのシステムを用い、結婚するまでのエピソードを掲載し、見ず知らずの人たちから”ご祝儀”を支援してもらう「ブーケ・ミー」なるサイトも登場したが、昨年末に短期間でサービス終了となった。

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アメリカのR&Bシーンを代表するグループ、TLCはクラウドファンディングでラストアルバム制作の資金を調達。

 すでに国内でも大小多くの成功例が出始め、じわじわと浸透してきているクラウドファンディング。インターネットを通じて、企画者が掲げたプロジェクトに不特定多数の人々が資金援助をするこのシステムは、これまで個人や小規模なグループで活動するクリエイター、また地域復興など、さまざまなケースで活かされてきた。

 クラウドファンディングのサービスを担うプラットフォームとして、海外では最大手の「キックスターター」【1】をはじめ、その対抗馬といわれる「ロケットハブ」、国内では「キャンプファイヤー」や「レディーフォー」、サイバーエージェントが仕掛ける「マクアケ」などが代表的なサイトとして知られている。

 昨年、キックスターター史上最高支援額を更新した「COOLEST COOLER」なる、アウトドア用多機能クーラーボックスの開発プロジェクトが話題となった。大容量のクーラーボックスにLEDライトや充電用USBポート、Bluetoothスピーカーに栓抜きまで、あらゆる機能を搭載したこのクーラーボックスには約6万人強の支援者が集まり、目標達成金額の5万ドルを遙かに上回る約1168万ドル(約14億円)の資金を調達したことは、人々のクラウドファンディングへの関心をさらに高めることにもなった。

MEMO『クラウドファンディング』
企業やアーティスト、一般人がプロジェクトを立ち上げ、インターネットを介して賛同者から支援金を募るシステム。海外ではポピュラーなシステムとして知られている。

 一方、音楽業界に目を向けてみると、つい先日、アメリカのR&BグループのTLCがラストアルバムの制作費を、同じくキックスターターで募り、目標金額の約3倍となる約5000万円の支援金を調達。日本のTLCファンたちもサポーターとして制作費の支援に参加したようだ。

 そのほかにも、「オリジナルのオペラを作りたい」「ポテトサラダ作ります」など、誰も見向きもしないようなプロジェクトも、すんなりと目標金額を獲得し、成功例として挙がっている。目標達成金額に差はあれど、実用的なもののみならず、ネットを中心に注目を集めた企画は、支援金を得て、そのプロジェクトを遂行させている(日本から海外に向けたプロジェクトとしては、「マンガや同人ゲームの翻訳プロジェクト」などが成功例として紹介されることが多い)。

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