>   >   > 【直木賞】をとっても売れない大御所作家
第1特集
どん底の文壇がすがるのは文学賞? 映像化? 文芸編集者座談会【2】

直木賞作家でも初版5000部!? 有名でも売れない大御所作家

+お気に入りに追加

──直木賞を取れば一生食べていけるというほど、本が売れた時代がかつてあった。しかし、現在では、大御所作家でも初版5000部……という事態に陥っている様子。文芸作品の売り上げ低迷を、大御所作家の現状を通して見る。

1209_az_ishida.jpg
『池袋ウエストゲートパーク』(文春文庫)

 出版不況と言われる所以のひとつが、本の初版の発行部数の減少だろう。今や大手出版社といえども、ハードカバーの単行本は3000~5000部が当たり前。相当名前が売れている作家は別格かもしれないが、初版で1万部、2万部は刷るなどと言われていた80~90年代と比べて確実に落ち込んでいる。

 新書ノベルスはジャンル自体の低迷もあるが、かつては初版を数万単位で発行していた西村京太郎さんなどでも、ピーク時の半数に落ち込んでいるという。その理由ははっきりしていて、初版部数の印税が関係している。初版だと、売れなくても一定割合の印税が作家に入るが、売れない場合はすべてのリスクを出版社が負わなくてはいけないからだ。これだけ売り上げが落ち込んでくると、そこまでカバーすることができない。ゆえに初版部数は低迷する。文芸でいえば、単行本では初版部数の少なさからあまり売れなくとも、文庫本でブレイクして、一躍売れっ子になるというケースも多々見られる。ある大手書店チェーンの店員は言う。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミア

2018年8月号

男と女の性愛学

男と女の性愛学
    • 美人は残れない【女子アナ】新世紀
    • 世界の【女人禁制】スポットの歴史
    • 広告と【ジェンダー】の亀裂
    • 【生理用ナプキン】の考現学
    • 男子の疑問【生理用ナプキン】Q&A
    • 新たな性犯罪【ディープフェイク】
    • 【ヒップホップと尻】を科学する
    • ヒップホップ界の【尻アイコン】6人
    • 【性器形成】手術の進化論
    • 【性器形成】のプロセスを解説
    • 【ブロックチェーン】で刻む愛
    • 【信用創出】が課題の婚姻制度
    • 【女性活躍】を謳う職場の嘘
    • 【女性マンガ家】のエロ実体験
    • LGBT時代に問う【BL】の功罪
    • 【おっさんずラブ】はゲイ差別か?
    • 【ハウツーSEX本】の歴史的変遷
    • 【芸能人】と一般人の合コン最前線

橋本梨奈とギャル文化再考

橋本梨奈とギャル文化再考
    • 日本一"黒い"グラドル【橋本梨奈】登場

インタビュー

連載

    • 【都丸紗也華】ラーメン禁止なんです。
    • 【さとうほなみ】おじさまとセッション
    • 【酒井萌衣】元SKE48、夏の決意
    • パラアスリートの社会復帰
    • 【珠理奈】に傷心
    • ニッポンを救うCDOに求められる条件
    • 高須基仁の「全摘」
    • 伝統を守る【神田明神】の挑戦
    • 哲学者・萱野稔人の「"超"哲学入門」
    • 【袴田事件再審棄却】検察と司法の体たらく
    • 町山智浩/『Leave No Trace』公園で発見された父娘の言えない傷
    • 【ゲノム編集】が侵す人類の未来
    • 小原真史の「写真時評」
    • 「念力事報」/サッカー日本代表に捧げる短歌
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ研究所」
    • 【あげくの果てのカノン】不倫にハマる卑屈女子の実態
    • 永井豪にインスパイアされた外国人アーティスト
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 和食に合う食中酒を求めて【ビール】を造る
    • 幽霊、女のいないポルノグラフィティへ。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』