サイゾーpremium  > 特集  > 社会問題  > 若者向け【美容広告】とマスクの関係

――長かったマスク生活もついに終わりを迎え、真っ先にマスクを外すと思われた若年層の着用率がいまだに高いのは、外見至上主義と関係があるかもしれない。そんな若者のルッキズムを生み出しているのが、電車内の広告だとしたら……?

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左上より時計回りに「エステティックTBC」「パンテーン」「エステティックTBC」「リゼクリニック」の広告。(写真提供/小林美香氏)

2020年より本格的に始まったコロナ禍は、マスク着用義務の始まりでもあった。あまりにも長く続いたマスク生活だが、23年3月13日をもって、「マスク着用は個人の判断とする」と政府の指針が発せられたことは、読者も周知の通りだろう。

そして現在、確かに道ゆく人を見ると、マスクを外した人がだいぶ増えてきたが、それでもかなりの割合でいまだ着用している。そんな中で、特に脱マスクが進まないのが、中学高校などの学校の教室だという話もある。

その理由は、新型コロナウイルスに対する恐怖ばかりかというと、どうもそうではなさそうだ。

朝日新聞(3月11日付)は、「ニュースFOR YOU」(N4U)というコーナーで、「N4Uに寄せられた声」として、こんなコメントを紹介している。

「これからも着ける。もともと自分の顔にコンプレックスがあった。マスク生活だと顔をまじまじと見られることがなくて過ごしやすい」

このコメントを寄せたのは、大阪府の女子高校生(16歳)だという。

コロナが怖いというより、容貌に対するコンプレックスでマスクが取れない――。

作家の林真理子も、「週刊文春」(3月2日号/文藝春秋)のエッセイ「夜ふけのなわとび」で、女性心理をこう揶揄している。

「『顔のパンツ』を脱ぐ日が近づいてきている。女性たちの顔は、三年ぶりで皆にさらされるのである。心の準備は大丈夫であろうか」

こうしてみると、皆がマスクをしているがゆえに、マスクをしていることが奇異の目で見られなかったこの3年は、容貌にコンプレックスのある人、特に肥大化した自意識を持つ若年女性にとっては福音だったのかもしれない。

実際に、マスクを外せない「マスク依存症」といわれる女性は一定数存在するのだが、コロナ禍に入ると誰もがマスクを着けたため、その存在が隠されてしまったのである。

それはマスク依存症の女性たちにとっては、なんとも心休まる状況だったのではないだろうか――。

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