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友清哲のビールの怪人【27】

無類のサッカー好きが贈るビールの美味しい“暴動”――今度はアイリッシュ系のビールにも挑戦!

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――すべてのビール党に捧ぐ、読むほどに酩酊する個性豊かな紳士録。

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小田急線・祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩数分。ライオットビールは住宅街のど真ん中にある。近隣住民にとっては憩いの1杯にありつける好スポットだ。

 RIOTとは「暴動」を意味する単語。何やら物騒なネーミングのライオットビールが世田谷区内に誕生したのは、2018年のことである。もっとも、RIOTにはスラングとして「めちゃくちゃ面白い」という意味もあるのだそう。つまり、ビール党にとっての面白い場作りをモットーに掲げているに違いない――と思いきや、さにあらず。

「店名に深い意味はないんです。ロックの世界ではよく使われる言葉で、語呂がいいのでなんとなくこの名前に落ち着きました(笑)」

 そう明かすオーナーブルワーの江幡貴人さんは、もともと金融機関に勤務するエンジニア。それがなぜ、ビールの世界に転身することになったのか?

「昔からサッカーが大好きで、20代の頃はスポーツバーのようなところでよく飲んでいたんです。最初はあくまで試合を観るのが目的でしたが、そこで飲むヨーロッパのビールにハマってしまって……。これまで飲んでいたビールは一体なんだったんだと、衝撃を受けました」

 まだ日本のビール市場が大手のラガーで占められていた時代に、エールビールの口当たりの良さ、香り、そして軽やかな味わいの虜になってしまったという江幡さん。やがてベルギービール専門店などにも出入りするようになり、江幡さんは着々とビールへの造詣を深めていく。

 決定的だったのは、転職のタイミングでヨーロッパを放浪したことだ。

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