サイゾーpremium  > 連載  > 友清哲のビールの怪人【12】/【大江戸ビール祭りの仕掛人】醸造に乗り出す!

――すべてのビール党に捧ぐ、読むほどに酩酊する個性豊かな紳士録。

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経営者、イベンター、そしてブルワーとして多忙を極める松井純さん(42歳)だが、今後もまだまだクラフトビール市場で大暴れしてくれそうだ。

 ビールに対する偏愛ぶりにもさまざまな形があるが、今回の怪人はなかなかすごい。

 昨年、千葉県船橋市に誕生した「船橋ビール醸造所」のブルワー・松井純さんは、クラフトビールのイベントを企画運営する「東京クラフトビールマニア」の主宰者であり、これまで「大江戸ビール祭り」などの大規模なビアフェスをいくつも手がけてきた人物だ。

 生まれは北海道苫小牧市。地元の高校を卒業し、札幌の専門学校を出た後、「家から近かったから」という理由で札幌市内のIT企業に就職した松井さんは、SEとして社会人キャリアをスタートさせた。そして27歳で東京に転勤すると、そのまま32歳で独立。現在はIT企業経営者の顔も持っている。

 それがこれほど深くクラフトビールに関わるようになったのは、ひとえに「美味しいビールをおなかいっぱい飲みたかったから」という、プリミティブな欲求に端を発している。

「とにかく昔からビールが大好きで、仕事帰りに毎晩飲み歩いていました。ある日、友人と『どうすれば美味いビールをもっと安く、たくさん飲めるだろうか』と話していたら、瓶や缶ではなく、いっそ樽で購入すればいいのではないかと思いついたんです。そこでSNSでメンバーを募り、樽買いしたビールを皆で飲むイベントを企画することになりました」

 フェイスブック上に「東京クラフトビールマニア」というコミュニティが誕生したのがこの時で、これが2 0 1 3年のこと。当初は勝手がわからず、会場の手配にも樽の調達にも難儀したそうだが、結果的にイベントは大成功を収めた。数十人の規模ながら、ビアフェスの走りとして話題を呼び、松井さんたちは2度、3度と同様のイベントを重ねていくことになる。

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2019年6月号