サイゾーpremium  > インタビュー  > 【中田秀夫】『リング』の監督が語る恐怖とエロス
インタビュー
エロスとサスペンスは表裏一体!?

【中田秀夫】『リング』の中田秀夫監督からメガホンを奪った“別人格”が濃厚なラブシーンを演出!?

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――『リング』を手がけるJホラーの旗手・中田秀夫監督の新作は、R18の“淫らすぎるサスペンス・ホラー”。多重人格者の女性が絡み合うラブシーンの撮影中に、別人格が監督に憑依するややこしい展開に。

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(写真/岩澤高雄)

「エロスとサスペンス、つまりリビドーと恐怖っていうのは、人間の根源的なもので、動物も持っている本能です。人間にとって、この2つはものすごく近いと思うんですよ」

 おだやかなトーンで淡々と語るのは、中田秀夫監督。『リング』(98年)で世界を席巻し、近年は北川景子主演の『スマホを落としただけなのに』でも話題をさらったJホラーの旗手だ。その中田監督には、映画好きにはよく知られる別の一面がある。「エロス」である。

「85年ににっかつ撮影所に入社して、キャリアをスタートしました。最初は、小沼勝監督の下で日活ロマンポルノの撮影現場で下積みをする日々。アダルトビデオに押されて88年にロマンポルノが終焉を迎えるまでの3年間でしたが、独特の自由なカルチャーを現場で体感しました」

 貞子の裏にロマンポルノ――。意外な気もするが、共通点を感じなくもない。やはり性欲と生存欲は近い場所にあるのか!?

 16年、中田監督は日活ロマンポルノ45周年記念企画「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」に参加。『ホワイトリリー』で、レズビアンの濃厚なラブシーンを繊細に描いた。このとき、中田監督のロマンポルノ・スピリットに火がついた。そして、19年4月、新作『殺人鬼を飼う女』で内に秘めた情熱が静かにスパークする。キャッチコピーは、“淫らすぎるサスペンス・ホラー”。

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