サイゾーpremium  > 特集  > 社会問題  > 大麻どころじゃない!世界の【良薬】

――南米やアジア、アフリカの発展途上国では、今でも独自の薬草などを使用した医療や呪術が執り行われている。そうした薬草は麻薬に近い効能もあり、一歩間違えれば死に至るわけで、各国でも規制されている場合がほとんどだ。とはいえ、西洋の倫理や法医学でこうした風習を規制してよいものだろうか?

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まるで『DASH島』((c)TOKIO)みたいな様子だが、そのキマり方たるや、半端ないというアヤワスカ。

 16年11月7日、スペイン語圏のニュースサイト「CORRECO」が掲載した記事にはこんな見出しが躍っていた。「観光客、アヤワスカで死亡」。南米ペルーの都市クスコで行われていた、アヤワスカを用いた儀式のさなかでの悲劇だった。

 アヤワスカとは何か。アマゾン川流域に自生するキントラノオ科・バニステリオプシス属植物のことで、インディオたちはそれを煮出した汁を飲むことで宗教儀式や伝統医療などを行う。だが、この植物にはもうひとつの顔がある。世界最強の幻覚ドラッグだ。一説に麻薬として有名なLSDの数百倍もの効果を持つとされ、それを飲んだ者は「生きたままあの世に行ける」「宇宙の真理に到達できる」とすらいわれる。ヘロイン中毒だったことで知られる作家ウィリアム・バロウズと詩人アレン・ギンズバーグが奇書『麻薬書簡』(再現版が河出文庫で発売)で紹介して以来、この幻の植物を求めて多くの人々がアマゾンに旅立っていった。

 ところで現在、「植物由来のドラッグ」といえば、真っ先に思い浮かぶのは大麻だろう。だが、世界を見渡せばそれをはるかに超越する効果を持つものや、効果の方向性が違えども、比肩するような身体的影響を持つものが存在し、その多くは規制されることなく使用されているのだ。

死亡例も多数!悪徳業者の“薬草”ツアー

「幻の植物」と呼ばれたアヤワスカだが、近年はそれを取り巻く状況が変わりつつある。その話題性からたびたびメディアに登場するようになり、現地では旅行者にアヤワスカを体験させるツアー会社が乱立しているという。南米の事情に詳しい作家・カルロス矢吹氏は語る。

「11月に死亡した女性も体験ツアーの参加者だったようです。アヤワスカは、一説によると数千年間もアマゾンの原住民たちの間で用いられてきたといいます。強烈な幻覚や多幸感が伴うと聞きますが、快楽目的ではなくあくまで宗教儀式のためのもの。しかし、近年では興味本位の外国人旅行者が、日本のお寺で座禅ツアーに参加するような感覚で殺到している。料金は2泊3日のツアーで200~300ドルとそれほど高額ではありませんが、問題はきちんと危機管理のできないツアー会社が多いことです」

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