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更科修一郎の「批評なんてやめときな?」【20】

ライブも野外フェスもおっさんばかり――幽霊、転がる石は老いぼれの髑髏か。

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――ゼロ年代とジェノサイズの後に残ったのは、不愉快な荒野だった?生きながら葬られた〈元〉批評家が、墓の下から現代文化と批評界隈を覗き込む〈時代観察記〉

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その元担当編集がかかわっているらしい本。なるほど、ロックとアニメはおっさん世代共通の病だとよく分かる。

 本誌の特集は、Hi-STANDARDの新譜がチャート1位の件でパンクのおっさん化/若者のパンク離れ、とのことだが、筆者もムーンライダーズの「活動休止の休止」ライブに8000円払ったばかりなので、他人のことは言えぬ。もっとも、1万2000円の特別席はさすがにどうか、と思う程度にはケチなのだが、「クラシックロックアワード2016」のペイジ&ベック共演の噂に30万払ったブルジョアなおっさんたちは肩すかしを喰らってガチ怒りしているし、最近は野外フェスもカラ元気なおっさんばかりだ。フジロックが始まったのは19年前だから、当時の若者たちがそのまま年を取れば、そうなるのは当然なのだが。

 筆者はムーンライダーズのライブに四半世紀通っているが、25年前の時点で既に日本語ロックバンドの最古参組だったから、ずっと変わらず若いほうの観客だ。近年、自分より若かったのは、たぶん初音ミクとのコラボトリビュートで知ったボカロ好きの若者くらいだ。かくいう筆者も、TVKのミュートマや、ファミコンの『MOTHER』や、わかつきめぐみの少女マンガで存在を知った口なのだが。そういう外部……若者文化からの回路がなければ、同時代性がなくなったバンドにわざわざ新規の客が入ってくるわけがないし、古参ファンも青春期の嗜好と感覚のままおっさん化していく。

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