サイゾーpremium  > 連載  > 佐々木俊尚のITインサイドレポート  >  【佐々木俊尚】のITインサイドレポート
連載
佐々木俊尚の「ITインサイド・レポート」 第80回

ピザのトッピング何にする?人の意識から「暗黙」の選択をピックアップする技術

+お気に入りに追加

進化の歩みを止めないIT業界。日々新しい情報が世間を賑わしてはいても、そのニュースの裏にある真の状況まで見通すのは、なかなか難しいものである――。業界を知り尽くしたジャーナリストの目から、最先端IT事情を深読み・裏読み!

1502_sasaki.jpg
『ピッツァ プロが教えるテクニック』(柴田書店編)

 物も多ければ情報も多い、何をどう選択するか、常々迷わされているのが現代人の毎日の生活だ。ではその選択に際して、無意識に「選びたい」と思っているものがあり、それをテクノロジーが見つけ出してくれるとしたら……? 今回は、そんな新しいサービスについて考える。

 ピザハットが最近、イギリスの店舗で興味深い実験を始めている。オンラインで宅配ピザを注文する際に、潜在意識を利用してトッピングを選ぶことができるというものだ。タブレットで注文用のアプリを開くと、オプションのトッピングが20種類表示される。画面上でこれらを見ると、「どのぐらいひとつのトッピングを長く見たか」「何度も見直したか」という眼球の動きをカメラで認識し、潜在意識の下でどのトッピングを客が好んでいるかを察知するというものだ。
 
 20種類のトッピングをもとに注文するピザの組み合わせは、5000種類近くにもなるという。これだけ選択肢が多いと、客のほうは選ぶのがたいへん難しい。メニューを眺めて「うーん」とうなって考え込んでしまう人もけっこう多いだろう。そういう時に、この「潜在意識オーダー」だと自分で決める必要なく、おそらく自分が好むであろう組み合わせを自動的に選んでくれるというわけだ。
 
 このシステムは、スウェーデンで瞳孔トラッキングの技術を開発しているトビイ社が6カ月かけて作り上げたという。ピザハット社の広報はワシントンポスト紙の取材に「メニューから何を選んだらいいのかわからず、注文に時間をかけてしまう問題を解消し、その余計な時間を食べることに振り向けられる」とコメントしている。イギリス全土の300カ所で実験しており、いずれはアメリカや日本でもスタートするかもしれない。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2026年11月号

ドーパミン時代の沼化するエンタメ業界

ドーパミン時代の沼化するエンタメ業界
    • 「沼化」するエンタメ業界
    • 膨らみ続けるグラビア市場
    • SNSがつくる「あなたの好み」
    • 映画界ハラスメントの実態
    • ゲーム実況者の高齢化問題
    • PS、ディスク販売廃止の衝撃
    • 私たちは「ドパガキ」なのか
    • AI時代の「生歌」の価値
    • 「ニコ生ホラー」とは何だったのか
    • テクノロジーが広げる学びの未来
    • AI時代のサイバー攻撃
    • リングを彩る美女たち
    • 〈Cosplay beauty〉もちむぎ

NEWS SOURCE

インタビュー

    • 滝藤賢一、名バイプレイヤーの境地
    • 唯一無二の音楽家・水槽
    • 小八重葵美が得たもの

連載

    • [マルサの女]高橋凛
    • 神保哲生×宮台真司の「TALK ON DEMAND」
    • 萱野稔人と巡る「超・人間学」
    • ドクター苫米地に聞け!
    • 井川意高の天上夜想曲
    • 韮原祐介の匠たちの育成哲学
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • GROOVE SEQUENCE
    • 笹 公人×江森康之の「念力事報」
    • 町山智浩の「映画でわかるアメリカがわかる」
    • 花くまゆうさく『カストリ漫報』
サイゾーパブリシティ