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佐々木俊尚の「ITインサイド・レポート」 第79回

「リアルタイム」の積み重ねで世界を構築せよ!「インダストリー4・0」

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進化の歩みを止めないIT業界。日々新しい情報が世間を賑わしてはいても、そのニュースの裏にある真の状況まで見通すのは、なかなか難しいものである――。業界を知り尽くしたジャーナリストの目から、最先端IT事情を深読み・裏読み!

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『リーン・スタートアップ』(日経BP社)

 2013年から今年にかけてビジネス界を中心にすっかり定着した「メイカーズ」という考え方がある。この考え方と軌をひとつにして、工業国家ドイツで始まっているプロジェクトが存在する。それが、新しいものづくりの形「インダストリー4・0」だ──。

クラウドファンディングや3Dプリンタによるメイカーズ・ムーブメント、各種のマーケットプレイスなど、ITを使った新しい産業基盤が整備されてきて、ビジネスへの参入障壁が下がってきている。一方で、さまざまな情報がアップデートされる速度は極端に速くなっており、トレンドの移り変わるサイクルも猛烈に短くなった。この結果、何が起きているのかといえば、重厚長大に長期計画を立てるやり方でなく、「今この瞬間」の市場の分析をリアルタイムに行い、その場その場に即応した商品やサービスを提供していくというような考え方への変化だ。

 この変化を最初に的確に説明したのは、2011年に起業家のエリック・リースが刊行した『リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす』(日本語版は日経BPから12年刊行/井口耕二訳)だったと思う。リースは、この本の中でこう書いている。

「スタートアップが大失敗ばかりなのは、なぜだろうか。まず最初に、優れた計画やしっかりした戦略、市場調査の活用に目を奪われることが問題として挙げられる。昔は、このような指標で成功の可能性を測ることができた」

 しかし、そのやり方では現在はうまくいかない。

「どういう人が顧客になるのかや、どういう製品を作るべきかさえもまだわからないのがスタートアップなのだ。しかも世界は不確実な方向へ進んでおり、未来はどんどん予測しづらくなっている。旧来のマネジメント手法では、そのような状況に対処できない」

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