――清潔感がある"THE美少女"な外見と、かなりの読書家であるという知的な雰囲気に、取材班はメロメロとなった……。
(写真/江森康之)
高校生活は……やり直したくないですね(笑)。後悔もありますが、今の自分が不満に思っていないので、これでよかったんだと思います」
「高校生活をやり直せるとしたら?」という質問に、こうキッパリ答えるのは、映像・舞台等で活躍する女優・岡野真也だ。現在、出演中のドラマ『アゲイン!!』(TBS系・久保ミツロウ原作)では、タイムスリップして学園生活をやり直すことになる女子高校生役を演じる。
そんな彼女の趣味は読書。毎年、本特集を組むサイゾーとしては、どんな本を読んでいるか気になるところ。ならばと好きな作家を尋ねると、道尾秀介、重松清、角田光代……と、次々に名前が挙がる。ということは、役者として演じてみたい登場人物もいるのでは?
「佐藤多佳子さんの小説『黄色い目の魚』(新潮文庫)の『みのりちゃん』ですね。思春期特有の"トゲ"の塊なんですけど、不思議と愛らしくもある。思い返してみれば、高校生の頃、友達と一緒に物語を書いていたことがあって。テーマは『生と死』『毒』『深海』……と、ちょっとダークな路線。それが当時の自分なりの"トゲ"の表現方法だったのかもしれないです。いまはもう、そういう若さゆえのトゲはなくなりましたけど。でも、新たに違う種類のトゲが生えてきたような気も……」と、いたずらっぽく笑う。
インタビュー中、最も熱っぽく語ったのは、三島由紀夫についてだった。
「三島を好きって言うと、変な人扱いされて心外なんですけど(苦笑)。醜いものを、あんなにきれいに書ける人はいないと思うんです」
可憐な少女の表情に、ふっと「大人の女性」が立ち現れ、ドキリとさせられた瞬間だった。これからは文章を書く仕事にもチャレンジしたいという彼女。活躍の場は、さらに広がっていくに違いない。
(構成/辻本 力)
岡野真也(おかの・まや)
1993年、栃木県生まれ。95年、スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックスに応募し、ファイナリストに。以降、ドラマや映画、CMなどに出演を重ねる。現在、ドラマ「アゲイン!!」(TBS系)に、藤枝暁役で出演中。大学では、文化人類学を学ぶ才女。あどけない表情から、深い文芸考察が繰り出され、取材班もタジタジでした!
オフィシャルブログ〈http://ameblo.jp/maya-okano/〉