サイゾーpremium  > インタビュー  > 【人間椅子】──活動25周年で動員を増やすいぶし銀バンド
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「20年くらい過ぎた頃から、なぜかお客さんが増え始めまして……。」

【人間椅子】『イカ天』からももクロまで──25年目にして動員増やすいぶし銀バンド

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――バンドブームの最中にデビューしたロックバンドが、25年の時を経て、変わらずハードロックを続けている。どころか、近年ではライブ動員が増えてすらいるらしい。ベテランのベテランたる秘訣とは何か?

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(写真/河西 遼)

 今年、デビュー25周年を迎える3ピースハードロックバンド・人間椅子。テレビ番組『三宅裕司のいかすバンド天国』(通称『イカ天』/TBS)をきっかけに1990年にメジャーデビューを果たし、バンドブームが収束した後も流行に左右されずコンスタントに活動を継続してきた。昨年のOZZFEST JAPAN(オジー・オズボーン主催)への出演や、和嶋慎治(Vo・Gt)のももいろクローバーZへの楽曲提供などで新たに話題を呼んでいる彼らは、25年かけて熟成してきた独特の世界観と音楽性を武器に、この数年、ライブ動員数を伸ばしている。しかも、その大半が若いリスナーだという。

和嶋 僕たちは『イカ天』でデビューすることができて、最初は脚光を浴びもしたけれど、やっている音楽はハードロックなので、Jロックの中ではあんまり一般的じゃないわけですよ。だからその後、デビュー当初よりは注目されないままに10年以上やってきたところに、20年くらい過ぎた頃から、なぜかお客さんが増え始めまして……。

鈴木研一 潜在的な"ハードロック人口"って、時代に関係なく一定数いると思ってるんだよねぇ。100人いたら10人くらいはいるはず。ハードロックバンドに出会えてないからほかの音楽に行ってるだけで、それがいま僕らみたいな存在に気づいてくれて、「なんだ、いたんだ、こういうハードロックバンドが」と思って来てくれてるんじゃないかなー。

和嶋 鈴木くんは10年以上「ハードロックの潜在的人口」の話をしてるよね。「そのわりに増えないな」って思ってたけど、ここにきて本当に増えているから正しかったね(笑)。

――最近、80~90年代に活動していた人気バンドが復活するケースが相次いでいるが、人間椅子はそういった「復活ブーム」とも当然違う形で、新しいファンを獲得し続けている。

和嶋 なんといいますか、バンドのパッションが一度消えてしまうのと、休まずに灯し続けていることは違いますよね。そこに若い人たちも共感してくれているのかな。

ナカジマノブ あとやっぱりライブでもただ演奏するんじゃなくて、年季の入ったパフォーマンスっていうんですかねぇ? CDとはまた別で、ライブを観て伝わるものがあるのでは。若いバンドがダメというわけではないんですけど、長年やってきたスタイルやお客さんの取り込み方がいまの人に合ってるのかな。

和嶋 25年の間、いろんな音楽のジャンルや流行り廃りがありましたけど、僕たちは「ヒットする音楽を作る」という発想は最初からないんですよ。70年代のハードロックに影響を受けて、古いスタイルの音楽を現役でやっているので、そこが新鮮に映るのかも。

ナカジマ いまって「音楽不況」とか言われてるみたいだけど、あんまり実感もないんですよね。僕らはそのせいで活動できなくなったこともないし。もしかしたらすごく売れてる人たちは感じているかもしれないけどね。

鈴木 でも僕は、なんだかんだ言ってここまで続いてきたのは、和嶋くんの才能があるからだと思うんですよ。

ナカジマ それは俺も思う!

鈴木 たいしたことがない音楽をやっていたら、結局人は減るんですよ。やっぱり「現代のベートーベン」とでも言いますか……。

和嶋 やめてくださいよ!(笑)

ナカジマ そうだね、今それはいろいろまずいね。

鈴木 じゃあハードロック界のポール・マッカートニーというか。

ナカジマ 2人がレノン/マッカートニーで、俺がマルコム・マクラーレンだな。

和嶋 そこは一応ミュージシャンでいてくださいよ(笑)。リンゴ・スターでお願いします。

ナカジマ じゃあそれで(笑)。

(構成/藤谷千明)


人間椅子(にんげんいす)
1978年、高校の同級生だったギターの和嶋慎治(写真左下)とベースの鈴木研一(同右)によって結成。バンド名は江戸川乱歩の小説より。89年に『三宅裕司の平成名物TVいかすバンド天国』(TBS)に出演、人気を博し、90年メジャーデビュー。その後、数度のメンバー変更を経て、04年にドラムのナカジマノブ(同左上)が加入し、CDリリース、ライブ等を精力的に行っている。

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『無頼豊饒』
和嶋「25周年を迎えて、ここまで活動を続けてきたうえでやっぱり自由な心が大事で、それが表現活動の芯なんだ、と思いまして。『無頼』を"自由"や"ロック"という意味に捉えていただければ。そして、そんな姿勢でいればきっと『豊饒』なものが生まれると思うんです」

発売/徳間ジャパンコミュニケーションズ 価格/初回限定盤4800円、通常盤3086円(共に税込)

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