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第1特集
エロ動画サイトのマネタイズ【2】

「an・an」名物特集を過去のものにする!無料動画サイトも大盛況女性向けエロメディア乱立

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――ここ数年、ウェブメディアの中でも女性向けを謳ったものが増えている。なかでも目立つのが、恋愛やセックスに関する情報をメインにしたウェブサイトの流行だ。男性同様にXVIDEOSやFC2動画を利用したエロ動画まとめサイトが月間1000万PVを稼ぐこのジャンルは、なぜこの数年で急に盛り上がったのか?

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全ページ全コンテンツが恋愛の方向を向いている“超”恋愛メディア「AM」(画像上)。名前はまさにフランス語の「amour(アムール/愛)」から取っているそう。「女子SPA!」は美容やグルメやレシピ等も幅広く扱っている。

 老若男女がネットを使う今、各種ウェブメディアはセグメント化が進んでいる。当然女性向けメディアも増えており、例えばファッション関連サイトについては前掲70ページなどで紹介した通り、さまざまな企業や雑誌が展開を進めている。あるいは美容でいえば「@cosme」のような口コミサイトが存在感を示しているし、働く女性に向けた「日経ウーマンオンライン」のようなポータルサイトも充実している。あるいは小社「サイゾーウーマン」のような芸能情報に強いニュースサイトも少なくない。

 そうした動向の中でこの数年急増しているのが、恋愛やセックスを主題に置いたウェブメディアだ。以前から「オトメスゴレン」のような恋愛コラムや相談サイトが存在していた市場に、より明確に女性の性に関する悩みや欲望を前面に出したサイトが増えた。サイゾーでも13年3月に「messy」をオープンしているが、mixiの子会社で結婚支援事業者ダイバースが運営する「AM」(12年2月~/開設時はNHNJapan運営)や雑誌「SPA!」の派生サイトである「女子SPA!」(13年1月~)などのほか、小規模なメディアもたくさん生まれている。こうした潮流は、どこから発生したのだろうか? 女性向けウェブコンテンツを手がけるディレクターは、こう分析する。

「08年に『草食系男子』という言葉が流行ったのと同時に、『肉食系女子』という言葉も世間に定着した。これで女性が恋愛やセックスについて語ることがコンテンツになるとメディアの人間が気づき始め、さらに11年にはいわゆる『こじらせ女子』の文脈が誕生して、それが確信に変わったのだと思います。それはもちろんウェブの制作者たちも同様で、しかもこうした恋愛系メディアは制作費を比較的抑えやすい。基本的にはテキストベースですし、ネタは身近な話題だから取材の手間がかからず、執筆陣もむしろリアルさを感じさせてくれる人が受けるから、超有名人でなくていい。

 さらに大きかったのは、そうした媒体に出稿したい企業が確実に存在していたこと。女性向けのアダルトグッズがその典型です。アダルトゆえ堅い媒体には出稿できず、かといって男性向けエロサイトに出しても仕方がない。そこを狙うことで、広告収入を確保できるという見立てもありました。実際、13年にTENGAが初の女性向けグッズ『iroha』を発売した時には、そうしたウェブサイトで多く取り上げられて広まった。結果、商品供給が追いつかないほどのヒットになったのです」

 女性向けメディアにおけるセックスの扱われ方を考えるときに、真っ先に思いつくのは「an・an」(マガジンハウス)の名物特集だろう。あれがなぜ賛否両論あれど注目されてきたかというと、そうした特集を組む紙媒体がほかになかったからだ。若い女性の性欲について正面から取り組むことは忌避され続け、当の女性たちもどことなく後ろめたいものとして受け止めてきた。それがようやく、読者とコンテンツ制作者が生まれ、カネを出す広告主が存在したことで、新たなネット文化としてこうしたウェブメディアが誕生したわけだ。さらにさかのぼると、06年頃に電子書籍が普及しだした頃、女性向けのTL・BLマンガがよく売れるというニュースが出て、話題になったことがある。特に深夜帯にケータイからの接続が増えるという分析結果も発表され、これは書店では買いづらく、堂々とは読みづらいエロいマンガを布団の中でこっそり楽しみたい女性が一定数いる、という発見になった。それから10年弱が経過した現在、かつてのガラケーはより高性能で大画面なスマートフォンに代わり、通信速度も向上した。女性向けのアダルトメディアという新たな鉱脈は、こうした追い風を受けて掘り起こされたのだろう。

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