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第1特集
2010年話題の賢人がセレクトするタブー破りの本300冊【4】

『もしドラ』の岩崎夏海が選出 今までにない読書体験をもたらす重厚でコミカルな1冊

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──批評家による禁断のアーティスト本、大宅賞作家が選んだ禁忌な一冊、さらには、ネット発のカリスマバンドメンバーから人気グラビアアイドルまで、今年の賢人たちが選んだヤバい本を一気にレビュー!

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岩崎夏海(いわさき・なつみ)
68年、東京都生まれ。東京藝大卒業後、秋元康氏に師事、AKB48のプロデュースに携わる。初の著書『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(ダイヤモンド社)がミリオンセラーに。近著に『甲子園だけが高校野球ではない』(廣済堂出版)、オーディオブック版『もしドラ』も発売中。

■ミリオンセラー作家が追い求めた鬼才・ピンチョンの人智を超えた傑作

 今回紹介する『メイスン&ディクスン』【8】の著者トマス・ピンチョンとの出会いは、さかのぼること約10年前。海外小説を紹介するムック本が新潮社から出版され、その中でこの作品が取り上げられていたことが発端でした。その後、初めて彼の作品(当時発売されたばかりだった)『ヴァインランド』(新潮社)を手に取ったわけですが、まぁこれが、非常に衒学的で、歴史や文化が細密に描かれ、思想的なものが重層的に展開しており、その割にはポップカルチャーの彩りが濃く、キャラクターやストーリーがコミック調......と、僕がこれまで味わったことのないような読書体験をもたらしてくれました。非常におこがましくはありますが、僕はかなりの読書家だという自負を持っていますが、同書はこれまでに味わったどの読書体験とも違っており、「こんな小説がまだあるのか」と衝撃を受けたものです。

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