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いびつなマンガ界の構造変化は冨樫義博がもたらした?

原稿紛失、遅刻常習の編集者たち......『金色のガッシュ!!』 雷句誠氏と消えたマンガ家

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(絵/師岡とおる)

ヒット作を生み出したにもかかわらず、人知れず表舞台から消え去ったマンガ家が、かつて大勢いた。その背景には、「専属契約制」などマンガ業界の歪んだ構造が隠されていたが、その実態はいま──。ベストセラー『消えたマンガ家』の著者が、ゼロ年代のマンガ界に斬り込む!

 サイゾー編集部からの依頼は「ゼロ年代の『消えたマンガ家』を書いてくれ」というものだった。僕が94年から97年にかけて取材を集中的に行い、『消えたマンガ家』(太田出版)という本を3巻まとめたことを受けてのものである。

 僕と担当編集者がまずやったのは、「ゼロ年代の消えたマンガ家」を確定する作業である。僕が取材をしていたころとは違って、ネット上に同趣旨のサイトがいくつもできるなど、情報源は豊富だった。

 ところが、この作業をしていた我々は意外なことに気がついた。つまり、僕が想定するような軌跡を描いて消えてしまったマンガ家がいないのである。極端な言い方をすれば、マンガ家が消えなくなっているのである。


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