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異能の面々が、超有名作を一刀両断!!【2】

AV女優のセックス観の真髄がここにある!!──峰なゆかが読む『大奥』

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(写真/田中まこと)

 私、高校生の頃にお坊さんと付き合ってたことがあるんですよ。前戯を4時間もするようなヤリ手の坊さんでしたが......それ以来「坊主萌え」に目覚めてしまって。この『大奥』は、そんな視点で読み始めたマンガでした(笑)。

『大奥』は、セックスについて考えさせてくれるマンガなんですよ。よく誤解されるんですが、AV女優って、別に楽しんでセックスしているわけじゃないんですね。仕事とはいえ、会ったばかりの男優さんとセックスするわけですから......楽しく気持ちよくはできないし、「やってられるか!」って気になることも少なくない。じゃあどうやって心の折り合いをつけるのか? それは、「私が男優を抱いているんだ」という自意識を持つことなんですね。

 このマンガの第3巻には、女将軍の家光が捨蔵という男と夜を共にするシーンがあるんですよ。本来、家光には有功(元坊主!)という最愛の男性がいるんですが、有功との間には子どもができず、子づくりのために好きでもない男と寝なきゃいけないことになった。そんな場面で、女将軍の家光は捨蔵に対してこう言うわけですよ。「お前が私を抱くのではない。私がお前を抱くのだ」って。

 このセリフは『大奥』における"セックス観"の象徴です。そして、長くAVの現場で働いてきた私にも、すごく共感できる言葉でした。セックスを仕事として割り切り、自分のプライドを保つためにも、男優にはあまり人格を認めたくない。相手は単なる「肉バイブ」。自分はただそれを使って気持ちよくなってるだけ(笑)。そう思ってしたほうが気楽ですから。

 私も乱交モノに出てますし、多数の男をはべらす"大奥プレイ"も経験しましたが、あんまいいもんじゃないですよ。男性はハーレム状態に憧れを抱くそうですが、女ってそういうのは性に合わないと思う。ベタですが、やっぱり愛する人と1対1でセックスするほうが断然気持ちいいですからね。
(構成/清田隆之 BLOCKBUSTER)

(本記事は2008年11月号掲載のものを再構成したものです。)

みね・なゆか
1984年、富山県生まれ。数多くの作品に出演する、AV界のトップ女優。05年、『恋のエロ騒ぎ』でデビュー。セックスネタのみならずサブカルチャーにも造詣が深く、最近ではライターとしても活躍中。Hカップのボディと文学的な才能を併せ持つ希有な存在。

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『大奥』
よしながふみ/05年より「MELODY」(白泉社)で連載/既刊3巻
 若い男だけがかかる奇病が流行し、男子人口が女子の4分の1にまで激減してしまった架空の江戸の世が舞台。子種を持つ男子は貴重な存在として大切に育てられ、あらゆる労働力は女子が担う。支配者である徳川家にもこの問題は波及し、3代将軍家光以降、男子の名を名乗りつつも女子が将軍職を引き継ぐという状態になっていく。そしてこの大奥には、全国から集められた美男子3000人余りが仕えている──。女将軍家光と、子種のない恋人・有功の複雑な恋愛模様や、女将軍をめぐる政治的駆け引きなど、複雑な要素が絡み合い、名作との声も高い。


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