――オーディションを経て、戦災孤児として少年になりすまし生きる主人公に抜擢された小八重葵美が、印象的だった撮影を振り返る。
(写真/川内章弘)
終戦直後の東京を舞台に、戦災孤児たちがタフに生き抜く様を描いた映画『わたしの知らない子どもたち』で初の主演に抜擢された。
「オーディションは一日かけて行われました。午前中の第一次審査はお芝居をやって、午後からの第二次審査は体育館で、運動会みたいにリレーをやったり、テントを組み立てたり。みんなで一つのことをすることで、協力し合えるかどうかなどを見ていたのかなと思います。主演に決まったと聞いた時は、本当かな……とちょっと疑いましたが、撮影が近づくにつれて、楽しみな気持ちが大きくなっていきました」
小八重演じる茅野琴子は戦災孤児となり、路上生活を余儀なくされる。
「難しいお話だと思いましたが、ストーリーに引き込まれて、あっという間に脚本を読み終えました。〝シケモク〟など初めて聞く言葉も多くて、一つひとつ調べながら、こういうことなんだと当時の状況を理解していきました。監督やスタッフさんからはたくさんのことを教えてもらいました。シケモクの巻き方や、靴磨きのやり方なども細かく教えてもらいました」