【椎名 誠】日本企業に必要なのは合宿なのだ!? シーナ隊長が齢71で得た旅の真理

――旅する作家の代名詞であり、「あやしい探検隊」の永年隊長・椎名誠。仲間の多い“シーナさん”が掲げる「合宿のススメ」と、損得勘定では決して得ることのできない「旅の本質」とは?

(写真/若原瑞昌・D-CORD)

 まだ、「アウトドア」なんて言葉すらなかった頃、10代前半から自主的野営を繰り返してきた作家・椎名誠。仲間とどこかに出かけ、焚き火を囲み、酒を呑む。そんなキャンプ旅はライフワークのひとつとなり、「あやしい探検隊」シリーズは20作を超えた。その集大成であり「ファイナル」と謳った『あやしい探検隊 台湾ニワトリ島乱入』でシーナ隊長が選んだテーマは「目的のない大合宿」だった。

──まず、今回のテーマ「合宿」について聞かせてください。

椎名 そんな胸を張って言えるようなものではないけど、目標も方針もストレスも一切、なかった。唯一のルールは『冷やしたビールを切らすな』くらい。ひとり対大勢がたくさんあって、ひとりになりたかったら集団から離れればいいし、誰かと話したかったら寄っていけばいい。一番気楽な合宿だった。

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