【斉藤由貴】谷山浩子さんの童話っぽい世界観が、どこか私の人生のようで……

(写真/三浦太輔・go relax E more)

Touching song

谷山浩子
『SEAGULL』
1983年に発売されたアルバム『たんぽぽサラダ』に収録された1曲。円を描いて空を羽ばたくカモメと、何もできない自分との対比を歌う。


 初めて買ったレコードは、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」でした。小学校2年生のときかな? 小さい頃から「不思議の国のアリス」とかちょっとシュールで非現実的な物語が好きだったから、「くるみ割り人形」の幻想的な世界にハマって……あと、指揮者のカラヤンがカッコ良かったんです(笑)。結構おじさん好きだったんですよね。だから、当時のアイドルにはそれほど興味がなかったというか、歌番組を見て誰かに夢中になったりしなかったし、歌謡曲のコンサートに行った記憶もないんです。ただ、私には3歳上の兄がいて、その兄が中学に上がった頃から、プログレに凝り始めるんです。ピンク・フロイドとかキング・クリムゾン、あとエマーソン・レイク・アンド・パーマーとか。その影響を受けて私もそのへんを聴いたり……いま思い出したけど、中学生の頃の下敷きには、ジャパンのデヴィッド・シルヴィアンの切り抜きを入れていましたね(笑)。

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