美術界は何の恩恵も受けていない!? 講談社が主導権を握る「進撃の巨人展」の裏側

――上野の森美術館で開催中の「進撃の巨人展」は、大盛況だという。では、その展覧会は誰にとって一番オイシイのか? そして、美術界ではどう評価されているのだろうか?

(我喜屋位瑳務/絵)

 2014年に累計発行部数4000万部を突破した、諫山創原作のマンガ『進撃の巨人』。同年11月28日から上野の森美術館で開催されている「進撃の巨人展」は連日、長蛇の列だ。主催者側は15年1月25日までの期間中、20万人の来場者数を見込み、開催から約20日で10万人を突破。また、15年の夏から秋に大分や大阪へ巡回することも決まった。そんな展覧会を訪れると、原画展示のほか、実物大の巨人や立体機動装置を仮想体験できるシアターなど、テーマパーク並みの演出が目立つ。美術評論家の暮沢剛巳氏は、こう評する。

「12年に六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催された『荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展』などと比べ、原作の連載期間が短く、作者自身のキャリアも浅いですが、エンターテインメントとしてはよくできた展覧会でしょう」

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