未来を背負うSexy Zoneに立ち塞がる黒い軍団・三代目J Soul Brothersの実力

――ここ数年、音楽市場をにぎわしている嵐とEXILEの存在は広く知られているが、その下に控える若手たちの成長も目覚ましい。ここでは両陣営を代表するグループの音楽活動を、売り上げ推移から文化的背景に至るまで徹底比較。ジャニーさんが描いてきた夢に立ち塞がるEXILEの思想とは果たして……。

三代目J Soul Brothers『S.A.K.U.R.A.』

 2013年のオリコンチャートシングルランキングで1~4位を占めたAKB48に続き、5位につけたEXILE、そして6位となった嵐。いまや斜陽といわれる音楽業界で確固たる地位を築いた先輩グループに、若手は続いているのだろうか。ここでは、双方の新鋭であるジャニーズ陣営のSexy ZoneとEXILE陣営の三代目J Soul Brothers(以下、三代目JSB)とを比較してみよう。

 佐藤勝利がセンターに立つSexy Zoneは、11年11月に「Sexy Zone」でデビュー。一方、10年のオーディションを勝ち抜いた登坂広臣と今市隆二がボーカルを務める三代目JSBは、10年11月に「Best Friend's Girl」でデビュー。ほぼ同時期デビューのこの2グループのCD売り上げを見ていくと、Sexy Zoneは、最新シングル「Real Sexy!/BAD BOYS」の推定累計売上枚数が約17万枚。2月発売の2ndアルバム「Sexy Second」は、初週約12万枚を売り上げた。

 一方の三代目JSB最新シングル「SO RIGHT」は、推定累計売上枚数が約11万枚。1月発売のベストアルバム「THE BEST/BLUE IMPACT」の初週売り上げは約15万枚だ。

 次に、コンサートの動員数はどうだろう。過去に4回のコンサートツアーを行っているSexy Zoneは、13年の「Sexy Zone Japan Tour2013」では5都市8公演で約16万人を動員している。EXILE陣営も負けてはいない。12年の「LIVE TOUR 2012『0~ZERO~』」は、9都市27公演で25万人を動員し、今年1月からスタートした「LIVE TOUR 2014 BLUE IMPACT」では全13都市34公演を予定している。

 こうして実績だけを比較すると、ほぼ同格の実力を持つ両者。では、その音楽性にはどのような違いがあるのだろうか。メガデスの元ギタリストで音楽評論家のマーティ・フリードマン氏はこう語る。

「Sexy Zoneはデビュー曲の『Sexy Zone』を聴けばわかるように、すごくJ-POPらしい曲です。ディスコっぽい4つ打ちのビート、コード進行、コードの種類、ユニゾンの多いボーカル、すべてがTHE・日本って感じ。ハッピーで前向きなイメージはジャニーズらしい。三代目JSBは、『SO RIGHT』のように、宇多田ヒカルに始まった伝統的な日本のR&B系J-POP路線。一見、アメリカのニオイがするけど、実はとてもスタンダードでストレートな日本らしいダンスチューン。ジャニーズがハッピー路線なのに対して、三代目JSBはオシャレな印象です」

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